『函館スプリントステークス』(3歳上G3) 函館 芝1200m(良)
◆勝ち馬◆ セイウンコウセイ 勝ち時計 1:07.6【平均ハロン 11.27】
◆逃げ馬◆ セイウンコウセイ(1着) 前半ラップ 33.1【3F基準 33.8】《Hペース》
レース展開・位置取り図
○逃げ馬展開 ―終始3/4馬身差で外に並ばれての逃げ
ラップタイム表
○表の特徴 ― 徐々にラップが落ちている
☆逃げ馬評価
《セイウンコウセイ ◇ランクアップ 10位→2位》
スタートはそこそこだったものの最内から必死に押していき外の馬たちを制してハナを奪った。ワンスインナムーンに3/4馬身並びかけられての逃げで手ごたえよく進行。ラストへ向けて徐々に騎手が押していくとセイウンコウセイもそれに応えて集中して走り、ゴール手前での後続の差しも凌ぎきり勝利
最内スタートで包まれるのは最悪なので、とにかく前に出る作戦が功を奏した。こういう”逃げたいシーン”での池添騎手の先行力は素晴らしい(近年で言うとカワキタエンカ、ヤマカツライデン、アダムバローズなど)。また今回からチークピーシーズを着用したことも先行力アップに一役買ったのかもしれない
”前に行けば強い馬”なのは分かっていたこと。2017年高松宮記念馬というプライドから競馬の王道の”先行抜け出しスタイル”に固執していたのかもしれないが、いよいよ腹をくくって”なにがなんでも逃げるスタイル”に転身か。こちらの方がはるかにこの馬のマッチしているように見える。自分に言わせれば”逃げ切りこそ真の王道”なので、これからはこのスタイルを貫いていってもらいたい!
《ワンスインナムーン ◇ランクキープ1位→1位》
真ん中の枠スタートから初速で一気に周りの馬を置き去りにした。しかしその直後、内に目をやった時にはすでにセイウンコウセイが先頭を奪っていた。その瞬間ワンスインナムーンは一旦落ち着きかけていたので無理には追わずに2番手の追走となり、最後は8着でゴール
内外の差と、やや出し抜けを食らったような状況を考えると、明確にセイウンコウセイの方が速いとも言いにくい。今回は1位キープとする。ただ、その評価の差はわずかだ
《ダイアナヘイロー ◇ランクダウン 3位→4位》
上に伸びあがるスタートで大きく出遅れて最後方に。あまりに酷いスタートなので今回は度外視してもいいだろう。しかし”100%スタート成功するわけではない馬”というのは覚えておいた方がいいかもしれない
『米子ステークス』(3歳上OP) 阪神 芝1600m(良)
◆勝ち馬◆ ベステンダンク 勝ち時計 1:31.9 【平均ハロン 11.49】
◆逃げ馬◆ ベステンダンク(1着) 前半ラップ 34.5【3F基準 34.5】《Mペース》
レース展開・位置取り図
○逃げ馬展開 ― 3頭並んでの逃げから、直線突き放し
ラップタイム表
○表の特徴 ― 全体的にラップが速い、1000-1200mでの瞬発力
☆逃げ馬評価
《ベステンダンク ◇ランク圏外》
やや立ち遅れたが激しく追って一気に加速して先頭に立った。レースの勝ち時計が速いので前半34.5秒は結果的に理想的な平均ペース。第4コーナーで突き放すメリハリのある動きを見せ、速い馬場を利してそのまま逃げ切った
昨年まではずっと1400m~1600mを走ってコツコツ勝ち上がってきたものの、オープンクラスの壁は厚く下の順位が続いた。今年に入って目先を変えて障害競走に挑戦し2戦、ただそちらでも勝利とまでは行かなかった。そして今回、もう一度と再起をかけて平地のマイルを走ったらレコードタイの超好時計での逃げ切り勝ち
ラップタイムを見ると”速い馬場のアヤ”に見事にハマったといえるのだが、5馬身差での圧勝ぶりとこの馬の珍しい経歴を考えると、もしかして馬が”覚醒”したのかとも考えられる。今回の出遅れ方から考えて次走逃げるかどうかはわからない。しかし、とにかく”次が注目の馬”なのは間違いない
【今回の予想記事】