『有馬記念』(3歳上G1) 中山 芝2500m
◆逃げ馬◆ パンサラッサ(13着) ◆前3F 35.5 ※平均 36.48
◇勝ち馬◇ エフフォーリア【差】 ◇勝ち時計 2:32.0(良)
逃げ馬展開
パンサラッサが2番枠から好スタートを決めてハナへ。大外のタイトルホルダーが勢いよく来て半馬身差に追随されるとすかさず押してリードを広げた。道中は5馬身ほどのリードを保って展開。残り700mあたりで差が詰まり、最終コーナー出口でかわされると力尽きて一気に後退した
逃げ馬短評
《パンサラッサ》
▼騎手の頭に”距離延長”があったことと、2番枠からの好スタートであまりにスムーズに前に行けたことで、少し欲が出たか前走よりも”やんわりハナに立つカタチ”をとった。しかしそこにすごい勢いで大外からタイトルホルダーが迫って、パンサラッサはここでハナを確定させるため”再加速”させられる小さなロスがあった
ラップが落ち着いたのは900mからで、ここまででかなり足を使っていたことになる。レース後半の押し上げ対応に精一杯で直線で大失速してしまったのはそのせいだろう
▼スタートでもっと一気に引き離しておけばタイトルホルダーを封じられてかえって楽な競馬ができそうではあった。とはいえ自身が暴走してせっかくのレースを壊してしまう危険もあったので、勇敢と無難のバランスを取るとこの騎乗も仕方ない
ほんの数か月前まではOPクラスも勝てず有馬記念の出走なんて考えられなかった馬。今回はこの大レースで逃げただけでも大健闘だ。この経験を活かして来年はさらに活躍してくれることだろう
《タイトルホルダー》
▼大外スタートながら最高のスタートを決めて馬場を大横断し、内のパンサラッサまで一気に迫った。そこからパンサラッサを行かせて馬群の先頭の準逃げの位置を確保。向こう正面に入ると馬群から離れて前を追い始め、最終コーナー出口で先頭に立って逃げ込み態勢へ。しかし残り200mでエフフォーリアらにかわされ5着となった
▼自身は大外枠に入ってしまい2番枠のパンサラッサの逃げ有利は分かっていた。そんな3番手4番手でも仕方ないところをそれでも前に出て2番手をとりにいった勇敢さには脱帽。また道中も前に前に出て常に”勝ちにいく姿勢”を続けていた
このメンバーで5着なら今後も前での競馬にこだわる価値は十分にある。今回は馬体重+12㎏で過去最重量での出走だった。次走以降、ここから一絞りあればさらに良化する可能性を秘めている