『日本ダービー』(3歳G1) 東京 芝2400m
◆逃げ馬◆ デシエルト(15着) ◆前3F 35.1 ※平均 35.48
◇勝ち馬◇ ドウデュース【差】 ◇勝ち時計 2:21.9(良)
逃げ馬展開
外枠から気合をつけて前に出てハナを獲得。かかりながら逃げ第2コーナーで2馬身、向こう正面で4馬身差。直線入口でアスクビクターモアに並ばれてすぐかわされると、あとは伸びずに後方に沈んだ
逃げ馬短評
《デシエルト》
▼先頭に立ってもかかり通しで暴走気味の逃げになったのが大敗の原因だろう。向こう正面で11秒後半と飛ばし、第3コーナーで12.3秒に落ち着いたときにはすでにスタミナを使い過ぎていた
▼前走皐月賞では発馬で躓いてから追って、2番手につけたもののその後かかり通しで16着。今回は躓かなかった分より前に行けたが、結局皐月賞と同じようなレースをしてしまった
普段は”他に逃げ馬がいると逃げない岩田騎手”。今回もその傾向通り序盤は折り合いに専念すると思いきや、スタート後にゴーサインを出して馬の行く気を焚きつけてしまった。他のどの重賞レースでもこの傾向を守ってきた騎手なのだが、流石にダービーだけはそうはいかなかったか
馬自体はもう少しやれる能力ありそうなだけに、惨敗したレースと似た行動をしてまた惨敗を続けたのは勿体ないと感じた
《アスクビクターモア》
▼イマイチのスタートも押して前へ行き、前のデシエルトとは離れた2番手で”準逃げ”の位置を確保。深追いせず展開し最後の直線で手ごたえ良く先頭に立つと、外によれながらも3着に粘った
前のデシエルトがかかって飛ばした区間で折り合ってペースを保った。《上のラップ表》でいう800~1200mの”凹んだ部分”を平らに走ったと考えると、この馬こそが理想的な逃げラップで走ったことになる
▼イーブンペースで走り切るのが得意なようだ。今回はハイペースの番手につけ、流れに乗るだけで良かったのが好走の要因だろう
今後、速い逃げ馬がいないレースでは自らイーブンペースで逃げるのが理想。ただ田辺騎手はキレ勝負のスロー逃げに持ち込みがちな騎手で、馬と騎手の作戦が噛み合わない問題が出るかもしれない(例えば3歳時のジェネラーレウーノの騎乗など)