『アイビスサマーダッシュ』(3歳上G3) 新潟 芝1000m
◆逃げ馬◆ シンシティ(2着) ◆前3F 32.3 ※平均 32.64
◇勝ち馬◇ ビリーバー【追】 ◇勝ち時計 0:54.4(良)
逃げ馬展開
外枠スタートのシンシティがすぐ外ラチを取ってハナ。残り100mで差されたがその後もスピード保って2着に入った
一方、内のスティクスは内ラチを取って4頭の小集団の先頭に立った(全体位置としては2番手くらい)。内のメンバーの中では逃げ切ったが5着での入線となった
逃げ馬短評
《シンシティ》
▼17番枠スタートで1F目11.8秒のまずまずのダッシュですぐ外ラチに。素早く有利な進路を確保したことで”まっすぐ頑張るだけ状態”を作り出し、実際シンシティはその後よく頑張った
絶好枠に入る幸運があったとはいえ、それを活かす速さがあってこその好走だ
▼前走韋駄天Sより斤量2㎏重いにもかかわらず時計を0.4秒詰め、芝2戦目でまたも高い芝適正を見せつけた。今後は芝スプリント路線だろう。1200mを走るにあたって”道中いかにリラックスさせるか”がカギか
《スティクス》
▼4番枠から好加速ですぐに内ラチを取りに行った。4頭の小集団ながら2馬身リードの逃げを行い、最後ハナ差で追撃を凌ぎきり小集団の中では最先着の5着でゴール
▼逃げ馬はラチを頼らないと真っすぐ走りにくいもの。外に行って距離ロスするのに加えて、馬場の真ん中でフラフラ走ることになるよりは、内ラチを頼った方が良いとの判断だろう。実際見事な逃げのカタチを作って走り切った
着順は、開幕週とはいえやはり外の芝が良かった分か。やりたい走りは出来ており、今後も逃げるスタイルを続けていくだろう
《マウンテンムスメ》
▼8番枠からスタートで少し上に飛び上がり半歩遅れた。そこからはグングン加速しデムーロ騎手が手を動かさないまま2番手まで上がった。残り200m地点で「後続にかわされた」からか「スタンドの影に驚いた」からか、怯むように下がってしまい最後は8着でゴールした
▼逃げ馬×ヨーロッパ騎手の相性の悪さがまた出たように思う
出負けしたのは馬のせいかもしれないが、その後に加速したところ指示を緩めて馬任せの走りをさせ、わざわざ後続馬を近づかせてしまい失速の一因を作ってしまった
多くの逃げ馬と同じようにマウンテンムスメも”気持ちよく逃げてこその馬”のようだ。となると乗り方は特殊になってくる。今後、逃げが得意な騎手が乗った時は狙い目
《ライオンボス》
▼1番枠からスタート。好スタートを決めたがスピードに乗るのが遅く、騎手が追い通しでも前のスティクスに近づけず。最後までバテず伸びずで10着でゴールした
▼58㎏の重い斤量に加えて、不利な1番枠とはいえ4番枠のスティクスの速さに手も足も出ず。馬体重-10㎏と絞れてこの走りとなると、仮に能力的には平行線でも4歳時と比べるとズブくなっているのは明白。このメンタリティでは1000mでの結果は落ちて当然か
ただこれはいい方にも考えられて、逆に今なら1200~1400mくらいがベストな距離になっている可能性が少しある