『菊花賞』(3歳G1) 阪神 芝3000m
◆逃げ馬◆ セイウンハーデス(17着) ◆前3F 34.9 ※平均 36.48
◇勝ち馬◇ アスクビクターモア【先】 ◇勝ち時計 3:02.4(良)
逃げ馬展開
セイウンハーデスがポンと抜け出しすぐハナ。一旦4馬身差をつけ、第1コーナーで少し引き付けたが向こう正面でまた4馬身差をつけた。第3コーナーでいよいよ差が縮まり、第4コーナー途中でつかまると一気に失速。力なく後方に沈んだ
逃げ馬短評
《セイウンハーデス》
▼今回は阪神競馬場での開催なので公平なデータではないが、1F目12.3秒は過去20年で最速。そして2F、3Fも狂乱の2002年(ノーリーズンがゲートで落馬し、ローエングリンとダイタクフラッグが前でガチガチにやりあった)と同等の超ハイラップだった
第1第2コーナーに当たる1200~1800mでやっとラップを落としたが向こう正面でまた加速してしまい、ここでも激しくスタミナを消耗したのが大敗の原因だろう
また、この馬が前で飛ばしたことで2番手に付けたアスクビクターモアに棚ぼた的ラッキー展開をプレゼントしてしまった。アスクビクターモアは「スタミナある、かかる、キレがイマイチ」という馬で乗り方が難しいのだが、今回はセイウンハーデスに付いていくだけで「スタミナ活かし、楽に折り合えて、後続馬のキレを削ぐ」という”理想的な立ち回り”となった
▼セイウンハーデスとしては元々”前に行ってこそ”の意識があり、思惑通り前に行っての敗戦。結果的に行き過ぎてしまったがチャレンジャーという立場だったし、この積極的はレースぶりには胸を張っていい
今回の暴走の原因はおそらく”初のブリンカーが効きすぎたため”と考えられる。この菊花賞ではマイナスに働いたが、本来なら高い先行力を獲得できたのは大収穫と言っていいこと
今後の中距離戦で楽にレースが進められそうで、勝利への期待は高まった