『スプリンターズステークス』(3歳上G1) 中山 芝1200m
◆逃げ馬◆ ピューロマジック(8着) ◆前3F 32.1 ※平均 33.50
◇勝ち馬◇ ルガル【先】 ◇勝ち時計 1:07.0(良)
逃げ馬展開
並んだスタートからピューロマジックが手綱を抑えていても前に出た。道中かかり気味で4馬身離す逃げをし、直線の残り150mで勝馬らにつかまった
逃げ馬短評
《ピューロマジック》
▼発馬は他馬と同等だったが手綱を抑えていてもグングン加速し、2F目ラップは9.9秒と凄まじい数字を叩き出した
その後も終始手綱を抑えた状態であるにもかかわらず”歴代トップ級のラップ”を出し続け大逃げ。美しい逃げで最後もキレイに散った
▼もしかしたら騎手は番手策を狙ったのかもしれないが、結果的にこの馬の快速の邪魔をしたカタチになってしまった
ただ、あのまま行かせていたら勝てていたかどうかは誰にもわからず、むしろ暴走で大敗した可能性もあり正誤判断は難しい(例えば「ミホノブルボン菊花賞は行かせるべきだった論」のような)
まだ3歳なので精神面での成長の余地はある。今後はほどよい落ち着きを覚えて更に強い逃げ馬になってくれることを期待したい
《ウイングレイテスト》
▼大外から好スタート決めて激しく押し、前をキープし続け2番手に付けた。理想の”バラけた2番手”につけられはしたが、いかんせんペースが速すぎて直線でバテて14着でゴール
▼この速いメンバーの中で外枠だったことを考えれば、勝ちパターンを作れただけでも大健闘の内容だろう。今後楽なメンバー、あるいは距離延長などのきっかけさえあれば、十分勝利を狙える強さ&速さを持っている
《ビクターザウィナー》
▼14番枠から好発決めるも内の馬の速さを見てガッチリ手綱を引き4番手まで位置を下げた。その後は一転して押しまくって位置をキープしつつ徐々に上がっていったが、最後伸びきれず6着。チグハグな競馬になったが高い身体能力は見せた
▼超ハイラップを避けたのは悪くない判断だと思う。しかし手綱を引いた時点で馬がやる気を失った部分がありそう。騎手が”この馬のクセのある性格”を把握し切れていなかったのが凡走の原因と考えられる
今回の勝馬は前におり、結果的にはこの馬の力を信じてずっと前に行っていればまだ勝負になった可能性がある。名手モレイラの鋭いペース感がかえって仇になってしまったようだ