『菊花賞』(3歳G1) 京都 芝3000m
◆逃げ馬◆ エコロヴァルツ(9着) ◆前3F 37.0 ※平均 36.62
◇勝ち馬◇ アーバンシック【差】 ◇勝ち時計 3:04.1(良)
逃げ馬展開
エコロヴァルツが激しく押してハナに。800mからノーブルスカイが外からハナを奪うと、さらにその外からメイショウタバルがかわし第1コーナーを回った。するとコーナー中(1300m地点)に今度はピースワンデュックがかわしハナに。第3コーナー(2200m地点)で後続の押し上げに捕まると先行馬たちは脱落した
逃げ馬短評
《エコロヴァルツ》
▼前走セントライト記念では一旦ハナ立ち途中でハナ交代する先行で3着。今回はその実績を信じてまた序盤からハナに立った
”他に逃げ馬がいなければ逃げる岩田康誠”らしく、様子を窺いつつスロー逃げに入ったところまでは良かったが幾分スローにし過ぎたかメイショウタバルらが途中から押し寄せてきて中盤からは6番手まで下がってしまい、最終コーナーでゴチャつき後ろに後ろに追いやられて最後伸びきれず9着
▼ハナを譲ったところまでは前走と似た展開なのだがその後馬群に揉まれて勝負が終わった。それでも9着に巻き返したことから着順以上に強いことはうかがえた
次走中距離を走るようならまた似た競馬をしそう
《ノーブルスカイ》
▼2番枠から好発決めて押したがエコロヴァルツの勢いに負け2番手に。一周目のスタンド前で落ち着かせるためか馬場中央に位置取ったが加速してしまい、そこをさらに外からメイショウタバルにかわされ苦しい位置に。そして向こう正面では再度かかって前に並びかけていってしまい、第3コーナーで早々失速の18着
▼ほとんどかかり通し。テン乗りという面もあったが、それはそれとして長距離は走れないタイプだろう
《メイショウタバル》
▼「じっくり出したい」とは言っていたがスタートから手綱を引っ張って抑えていくとは。馬群の外4番手からスタンド前でかかり気味に上がっていき第1コーナーでハナを奪ったもののすぐハナを奪い返され3番手。第3コーナーで後続に飲み込まれて失速し最後16着
▼徐々に出していく意図は分からなくもないが、序盤のスローラップで無理に抑えたせいで自分が行きたい時に他の馬たちまで焚きつけるカタチで、自ら不利な展開を招いてしまった。こうなるくらいなら馬の気のままに早めにハナとり切った方がよほど走りやすい展開になっただろう、残念
次走どの距離を選ぶかは分からないが、この馬の気分を削がないレース運びを期待したい
《ピースワンデュック》
▼1番枠で躓き出遅れ後方から。しかし馬は終始行きたがりかかり通し。馬群の中を割って前に出ていき1300m地点でとうとうハナに到達し逃げる形に。第3コーナーで後続にかわされると手応えなくなり15着でゴール
▼控えめに乗るのが得意な柴田善臣騎手でさえ抑えられないのだから、このペースは遅すぎてまともに走れないのだろう。前走で”控える競馬”が成功したのは「道中前に壁が作れたこと」と「スローラップが少なかったこと」が重なった幸運によるものと考えられる
今後は中距離かマイルを走るのが妥当なところか