最短3周!簡単パドック診断表でパドック初心者も即戦力
「どこを見ればいいのか分からない」「時間が足りず全部見切れない」――そんな課題を解決するために、誰でも実践できるチェック表を用意してみた。周回ごとに見るポイントを絞ることで、最短3周で状態判断、6周でレース適性まで見抜けるという構成
ベースにあるのは治郎丸敬之『パドックの教科書』の「パドックでは馬の身体ではなく心を見よ」という考え。それをシンプルかつ実戦向きに再構築している
チェックすること自体に意味があり、項目ごとに見ることで自然と全体の見方も身につく。このチェック表を使えば、限られた時間でも精度の高いパドック予想が可能になる。初心者から経験者まで活用できる実戦的な手法!

使い方
下の表を、B6やA5サイズでプリントアウト(元データのサイズは約10×18cm)。小型のバインダーやターフィーショップで販売されているレースコースネックホルダーに取り付ける
パドックでは1周目2周目と各周回ごとにチェックを進める
「馬体重」は横線上 ――― に縦線を入れてチェック、「1周目」は〇△×などのマーク、「2周目以降」は該当箇所に〇をつける

各チェック項目の説明
事前チェック
馬体重
基本的に馬体は大きい方が有利
増減は10kg以上ある場合に注意する。増える方は問題ない場合が多い。減る場合は原因を考え判断する
1周目(何も考えず見る)
印象
全身を見て躍動感をチェック。気になった馬を〇△×の印で評価。明らかに太い・細い、挙動が悪い場合は×を付ける
(2周目以降にはメモ欄的に使用。チェックを進める中で、大きく気になる点があった場合は”良し悪し”を書き加える)
2周目(遠い位置から全身を見る)
挙動
全身の動きに表れる精神状態をチェック(気にならなければ無理にチェックしない)
コーナー回り
パドックのコーナーで歩いている位置が「目立って内側」か「目立って外側」かをチェック。歩く速度を判断する
3~4周目(近くで顔、耳、尾を見る)
表情の判断
眼を中心とした顔の表情で馬の精神状況を判断する。大まかに分けて
△「甘え」厩務員を見て歩いている状態
〇「悠々」リラックスした状態
◎「集中」凛と前を見て歩いている状態
△「興奮」険しい表情でチャカついた状態
△「不安」目に力がなくキョロキョロ様子を見ている状態
×「怯え」目をむき逃避しそうな状態
以上6項目から該当するものをチェック
口での判断
鼻ならし、いななきは「興奮」「不安」
あくびは緊張感がない、または緊張を解こうとしているサインで、いずれにしてもマイナス
舌出しは集中できておらず悪い
耳での判断
前にピンと向いているのは「集中」
色んな方向を向いているのは「不安」
体につくように絞っているのは「怯え」
尾での判断
左右に振るのは「興奮」「不安」「怯え」牝馬はフケ(発情)の場合もありいずれも悪い
馬具
馬具はその馬の弱点や課題を表す
ブリンカー、チークピーシーズ、パシュファイヤー→集中力不足
特殊ハミ→ブレーキがききにくい
5周目(遠い位置から側面を見る)
体形の四角形
前脚と後脚、地面と肩腰のラインが作る四角形をイメージする。基本は正方形とし、縦長(高方形)か横長(低方形)かをチェック
踏み込み
後肢の着地点と前肢の着地点を見て、離れていれば「浅い」近ければ「深い」
6周目(正面から身幅、真後ろからトモ高を見る)
身幅
馬体の横幅が「狭い」か「広い」をチェックする
トモ高
パドックの直線を歩く姿を真後ろから見て、尻が均等に上下していればOK。どちらかが高い場合、高い側を痛めている可能性がある。左が高い場合は左回りが×、右が高い場合は右回りが×
条件別の適性表
芝・短距離
・四角「低方形」 ・踏み込み「深い」 ・身幅「広い」
芝・マイル
・四角「高方形」
芝・長距離
・四角「低方形」 ・踏み込み「浅い」 ・身幅「狭い」
ダ・短距離
・馬体重「重い」 ・四角「低方形」 ・踏み込み「深い」 ・身幅「広い」
ダ・長距離
・馬体重「重い」
重馬場
・馬体重「軽い」 ・踏み込み「浅い」
まとめ
パドックは見る順番とポイントを整理するだけで精度が大きく上がる。今回のチェック表は、
・1周目で全体の印象を拾う
・2周目で精神状態を把握する
・3〜4周目で細部から“心”を読む
・5〜6周目で適性まで落とし込む
という流れで、限られた時間でも判断できるよう設計
重要なのは、個々のパーツを見ることではなく、それらを通して「今その馬がどのような精神状態か」を一貫して捉えること。特に“ハッピーに歩けているか”という視点は、シンプルながら最もブレにくい軸になる
また、パドックの気配は大きく変わらないケースが多く、前走の映像を見るだけでコース適性はあらかじめ把握しておくことが可能。これなら映像中継でもパドック診断が可能になる
まずはこのチェック表を使って「見る型」を作ること。慣れれば、取捨や評価のスピードも上がる
このパドック診断表は今後も実戦の中でより簡単により効果的なものになるようブラッシュアップしていく。そうすることで、より精度の高いパドック予想へと繋げていきたい
