『金鯱賞』(4歳上G2) 中京 芝2000m
◆逃げ馬◆ ジャックドール(1着) ◆前3F 35.7 ※平均 35.16
◇勝ち馬◇ ジャックドール【逃】 ◇勝ち時計 1:57.2(良)
逃げ馬展開
好スタートを切ったジャックドールが内のギベオンを競り落とし、外から来たシフルマンを抑えて先頭に立った。道中1馬身半差で逃げその態勢のまま最終コーナーを回り、最後の直線で突き放してレコードタイムで圧勝
逃げ馬短評
《ジャックドール》
▼ゲートは速かったがやや斜めに出て一旦修正。それでも最初の1F目12.5秒と今回のメンバー中最も速く走ってハナに立った。道中11秒後半をキープしてペースを保ち、最終コーナーを11.0秒で抜けて他馬の脚を削った上で上がり34.6秒にまとめる有無を言わさない競馬で勝利
▼勝利ジョッキーインタビューで藤岡佑介騎手は「4コーナーの手ごたえが苦しい感じで、どうかなと思った」と言っていたが、その時の後続馬たちは猛スパートをかけていても全く差が縮まらない絶望状態だったことを考えると、なんとも贅沢なコメントだと感じた
この5連勝中、夏から冬にかけて走っているにもかかわらず馬体は506~508kgと驚異の安定度。体質は強そうで常にしっかり力を発揮してくれそうなのも魅力。強いて不安点を言うなら”右回り経験が少ないこと”だが、おそらくこの馬にとっては些細なことだろう
逃げ馬としては初速がそこまでないため今回は9位ランクインとする
《レイパパレ》
▼スタートからしばらく馬任せに走らせ、内の馬が前に出て行くのを見てから手綱を引いて4番手に収まった。道中はかかり気味の追走。直線手前でスパートをかけるとしっかり伸びた。しかしさらに前にジャックドールがおり2着
▼道中かなり速いラップで流れても相変わらずのかかり方だった。おそらくペースに関係なく”前の馬を抜きたい気持ちが強い”から、かかっているようだ。となるとたとえマイルを使ったとしても前に馬がいれば折り合いがつかないことになる
ハナを切れば落ち着いて力を発揮するとは思うのだが、これで5戦連続逃げておらず今後もよほど遅いメンバーにならない限り逃げるつもりはなさそう。一旦逃げ馬ランキングからは除外する
《ショウナンバルディ》
▼最内スタート。揃って出たが開始直後に騎手が立ち上がってブレーキをかけ最後方に下げた。その後馬群の内から徐々に進出したが前がつまってまたブレーキ、最後の直線でも最内を走ってそこそこ伸びて6着
▼最初にハナを主張すればジャックドールが引いてくれる可能性が高く、自分のペースに持ち込むチャンスがあったレースだと思うのだが……まさかの事前の逃げ放棄。いくら何でも心が弱すぎる
岩田騎手の特徴の”※他に逃げ馬がいると逃げない”がまさか”逃げ馬で最内枠に入った時”にも適用されるとは驚いた。粗暴な行為やラフプレーなどとはまた別で「逃げ馬に乗ったときには(悪い意味で)注意しないといけない騎手」ということを心に刻んだ
※以前、岩田騎手がクロコスミアに乗っていた時に自分でこのブログに書いていたことなのに今回は例外だと思ってしまった、反省