『宝塚記念』(3歳上G1) 阪神 芝2200m
◇勝ち馬◇ クロノジェネシス【先】 ◇勝ち時計 2:10.9(良)
◆逃げ馬◆ ユニコーンライオン(2着) ◆前3Fラップ 35.1 ※レース平均 35.7
【逃げ馬展開】 発馬で1番枠のユニコーンライオンが外にヨレ、2番枠のレイパパレが内にささったことで衝突。そこでユニコーンライオンは立て直すため激しく追ったところ上手く加速に成功し、そのままハナに立つカタチになった。中盤は3/4馬身差のスローペースで展開。第3コーナー途中から押してペースアップ。猛スパート状態のまま直線に入ったところでレイパパレにかわされかけるがそこからしぶとく伸びて叩き合いに。そこから大外から来たクロノジェネシスには一気に交わされたものの2着に入った
逃げ馬短評
《ユニコーンライオン》
前走の初逃げの際は最初の1Fが13.1秒と遅く、案の定今回もフラッとした発馬で通常なら逃げられる体制ではなかった
しかし発馬直後に外のレイパパレに偶然ぶつかったことでかえってバランスを回復、焦って追った騎手の手綱にすぐに反応して1F目12.3秒。これは中距離逃げ馬トップレベルのスタートダッシュ
前半の好展開は偶然の産物だったかもしれないが、終盤追い通しでも最後までバテずに上がり35.1秒で走り切った力は本物
番手でも競馬ができるので枠と相手次第で逃げるかどうか決めるタイプだとは思うが、もしかしたら今回の一戦で”逃げ”に覚醒したかもしれない
《レイパパレ》
序盤レイパパレはベストラップ近い走りをしたのだが、内のユニコーンライオンが過去最速を更新するスタートダッシュ。それを見てレイパパレは早めに2番手に収まる作戦に切り替えた。ペースが遅かったこともかかりながらの追走、第3コーナーのペースアップからは無理なくついていき、直線で一旦先頭に出かけた。しかしそこから差し返されてしまい3着
今回の大きな敗因はスローペースに付き合って”かかったこと”だろう。結果的にはかかるくらいなら前に行く方が良さそうだった。しかし今回は”初距離を気にしての行動”と考えられ仕方のない部分もあったか
やはり逃げが理想。だがまだ7戦の浅いキャリア。これから抑えが効くようになるかもしれないし、 短い距離を使う手もある
すでにトップクラスの能力を示している馬だが、小柄な馬体もここにきて+10㎏と上げてきた。まだまだ肉体面も精神面も伸びしろがありそうだ