馬の年齢によって逃げる確率に違いがあるのかをデータを取って検証します。データの対象範囲は2012年~2016年に行われた平地の3歳上と4歳上のレースです
各馬齢による逃げ率データ
・牡牝
「全体データ」から見える傾向
若ければ若いほど逃げることが多いのが見てとれます。若い馬の方が前に出る意識が強く、また抑えが効きにくいことが原因に挙げられます
「牡馬データ」から見える傾向
全体データと傾向はほぼ同じです.。逃げる割合は牝馬より低くなっています
「牝馬データ」から見える傾向
7歳を超えると逃げる割合が急落します。牝馬は母馬になる変化が体に起こるためか7歳で競走意識が低くなるようです
・芝・ダート
「芝データ」から見える傾向
高齢馬でも比較的よく逃げられています。スタート直後の動きで先頭に立つことができる芝では、レース経験の豊富さから安定したスタートが切れる高齢馬が、若い馬に引けを取っていないのだと考えられます
「ダートデータ」から見える傾向
若い馬が逃げる傾向が顕著に表れています。ダートでは競って先頭争いをするケースが多いので、引くことができない若い馬が何が何でも先頭に立つことが多いようです
・距離
「1300m以下データ」から見える傾向
若い馬が逃げられることが多く、高齢場はほとんど逃げられないことが分かります。前に行く意識が強いスプリント戦の中でもさらに若馬は引かないので、この数値になると考えられます
「1400m~1600mデータ」から見える傾向
7歳まではどの世代も逃げられるが、8歳を超えると途端に逃げ率が下がります。押せば先頭をとれる距離なので、逃げたい馬が逃げているようです。ただ8歳ともなると先行力は鈍るのでしょう
「1700m~2000mデータ」から見える傾向
若い方が逃げやすい傾向がありつつ、高齢馬でも逃げられています。この距離もスタミナの心配はそれほどなく逃げようと思えば逃げられるので、8歳馬でさえ逃げることが多くなっているようです
「2100m以上データ」から見える傾向
どの世代でも逃げられることが分かります。落ち着いた逃げをしなければならない分、むしろ抑えの効きやすい高齢馬の方が暴走の不安なく逃げの作戦を選びやすいことが考えられます
まとめ
・牝馬は6歳までよく逃げ、7歳からは逃げにくい
・芝の中長距離は年齢関係なく逃げる
・ダートの短距離は若い馬が逃げやすい