『福島記念』(3歳上G3) 福島 芝2000m
◆逃げ馬◆ パンサラッサ(1着) ◆前3F 33.6 ※平均 35.78
◇勝ち馬◇ パンサラッサ【逃】 ◇勝ち時計 1:59.2(良)
逃げ馬展開
パンサラッサとディアンドルが並んで、離れた外からコントラチェックも加わっての先頭争い。パンサラッサが抜け出しコントラチェックが2番手に付けて隊列確定。2番手とは2馬身差、前集団と後ろ集団は10馬身ほどと大きく離れた縦長の展開。最終コーナーで2番手とのリードを広げ、直線入口で7馬身差。ゴールでは4馬身差をつけたまま圧勝した
逃げ馬短評
《パンサラッサ》
▼速い馬が揃った中での先頭争いで最初の1F目に11.9秒と自身最速のダッシュを記録。3Fが33.6秒、5Fが57.3秒。同コースで行われたあの伝説の1993年七夕賞(ツインターボ)よりも速いという驚異的なラップタイムを記録した
後半5Fは61.9秒なので前後半で4.6秒のギャップが出る超前傾ラップ。離れた後続馬でさえオーバーペースだったのか、最速の上りを出した1番人気アラタでさえ35.4秒と脚が削がれていた
▼パンサラッサはこれまで何度も大逃げをしているので、相手関係もろもろで今回たまたま大はまりしただけである可能性は高い
だがここまでの超ハイラップで走ったのは初めての事。もしかしたらどんなに飛ばしても最後まで走り切ることができる特別な馬という可能性もなくはない(例えばサイレンススズカのような)
ここまで強引な逃げを敢行してここまで大成功する例は稀中の稀。この馬の潜在能力を探る意味で次走も超ハイラップで逃げてみてもらいたい!
《コントラチェック》
▼大外スタートでよく加速したものの内のパンサラッサも速く、2番手になった。第3コーナーで並びに行ったところで逆に突き放されてしまい失速、最後は15着でゴール
▼マイルでも逃げる脚を持っており実際今回も序盤で速い脚を繰り出した。しかし今日のパンサラッサはそれ以上に速く、大外スタートではどうにも太刀打ち不可能
主戦場のマイルを使わず2000mに挑戦したのは”楽逃げられる”という目論見だったのだろうがその狙いは失敗。そのせいで次にどこを使ったらいいか大変難しい状況に陥ってしまった
《ディアンドル》
▼押していったがパンサラッサの手が止まらないのを見てたまらずこちらが手綱を引いた。外のコントラチェックも行かせて3番手を走るもかかり気味のまま展開。最終コーナーで追い上げる動きを見せたところでスタミナ切れ。直線で後続につかまり最後は13着でゴール
▼最後の直線では内ラチを頼らないとレースをやめる傾向がある馬。今回はそもそもパンサラッサが強すぎたが、そうでなくても前2頭をかわしにかかるため外に回すしかなくどの道、手の打ちようがなかった
ここまで速い馬と当たることは少ないので次走はまず逃げられるはず。内ラチピッタリを確保できればもっとやれる