『シルクロードステークス』(4歳上G3) 中京 芝1200m
◆逃げ馬◆ ビアンフェ(9着) ◆前3F 33.6 ※平均 34.05
◇勝ち馬◇ メイケイエール【先】 ◇勝ち時計 1:08.1(良)
逃げ馬展開
外のビアンフェが並みのスタートから押して加速し前に出た。内のメイケイエールも抜けかけていたがその動きを見て控えて4番手に後退。そこからビアンフェは3/4馬身差で逃げてコーナーを回ると、残り300mでつかまり馬群に飲み込まれた
逃げ馬短評
《ビアンフェ》
▼スタートはイマイチでもすぐにスピードに乗って馬場を徐々に横断し、外枠のロスを最小限に抑えてハナに立った。残り300mと早めにつかまった割には勝ち馬と0.6秒差の9着とトップハンデの逃げ馬としては頑張った
▼逃げ意識は高いのに「発馬がイマイチ」なのが玉にキズ。今回は外枠発走でも上手に立ち回ったがこれがいつもできるとは限らない。本来は”内枠でこそ”の馬だろう
心配だった馬体増は今回マイナス2㎏。なんとか歯止めはかかったか。今後もっと絞れてくれば素軽い動きも期待できるのだが
《メイケイエール》
▼やや遅れたもののまともなスタートを切るとすぐにスピードに乗って前に出た。ハナに立ちかけてブレーキをかけたところかかり始めた。そこに外からビアンフェが前をカットしたところで、さらにハッキリとした指示でブレーキをかけて内の4番手に落とすと折り合うことに成功。直線ではスパートの指示にもしっかり反応し、前の馬の間を割って抜け出して勝利
▼パシュファイヤーで無駄な闘争心を抑え、折り返し手綱でハッキリしたブレーキ指示を獲得したことで”あの荒れ馬”が普通に競馬をした!
また、ビアンフェにハナを譲った池添騎手の判断が見事だった。これまでの危険なレースぶりを考えると”ハイラップでの逃げ”でも十分の収穫だったにもかかわらず池添騎手は貪欲に”ブレーキ”を要求。前をカットされる不利を利用したギャンブル行為ともいえるこの挑戦は成功し、メイケイエールに”控える競馬”という新たな武器と”レースの勝利”を同時にプレゼントした
今後はさらに序盤が速いメンバーとの対戦が増えるはずで、今回のような番手狙いの競馬をすると予想される。となると1200mを走る限りでは逃げることはなさそうだ
《マイスタイル》
▼スプリンター揃いの中でも最高の発馬を見せた。しかしそこから加速がつかずすぐ馬群の中に。直線で内を突いて上がってきたものの前から落ちてきたビアンフェに引っかかって伸び悩み10着
▼やはりこの距離で逃げるには速さが足りない。単走であれば上位に来る力はありそうなのだが、レースとなると流れに乗れていない感があり動きが後手後手になる
このままスプリントを使い続けてペースに慣れさせるか、マイル以上の距離に戻すのかレース選びの判断が難しいところ。自分としてはマイル以上の方が勝利は近いと思う