逃げても追い込んでもキタサンブラックは強かった!
キタサンブラックが天皇賞秋で出遅れからの追込を決め、有馬では逃げて有終の美、マルターズアポジーはデビュー以来の逃げ記録を着々と伸ばした。アエロリットはクイーンSを逃げ切り、のちの逃げ名馬の片鱗キラリ
7月
『CBC賞』 アクティブミノル
◆勝ち馬◆ シャイニングレイ 勝ち時計 1:08.0(良)
◆逃げ馬◆ アクティブミノル 前半ラップ33.2 着順3着
逃げ馬展開 スタート直前に急に大雨になったこのレース。しかしスプリント重賞だけあってほとんどの先行勢は動じずに好スタートを決めた。その中でもひときわ速いスタートから、さらにムチを入れて先頭に立ったのがアクティブミノルだった。2番手と1馬身差をキープしたままコーナーを回りきり、直線手前でスパート。騎手のアクションにしっかり反応し2番手のセカンドテーブルを一旦は3馬身差離したアクティブミノルだったが、直線の坂から徐々に詰め寄られて残り100mで交わされた。そして、そのセカンドテーブルのさらに外をシャイニングレイがとんでもない勢いで飛んできて、最終的に3着入線となった
▼逃げ馬短評▼
ムチを入れてハナを主張したアクティブミノルが1年半ぶりの逃げを打った。前半ラップを33.2と刻み、その後11.1秒からの11.1秒と飛ばしまくり最後は12.9秒と力を完全に出し切った走り。今回を見る限り逃げは合っているように感じたので、次回はもっと意識して逃げるようなら一躍上位ランクインもあり得る。次回次第なので今回はランクインは見送り
逃げると予想していたアリンナはまあまあのスタートからいつもの加速を見せようとしたところ、古馬重賞で周りが速かったためか精神面か、中段追走がやっとの状態だった。力不足というのもあるだろうけど、2歳のデビュー戦で424キロだった馬体重が今回とうとう408キロになってしまっていたので、状態面で限界だったのかもしれない。この大敗を機に一旦馬体回復をはかる必要がありそう

『七夕賞』 マルターズアポジー
◆勝ち馬◆ ゼーヴァント 勝ち時計 1:58.2(良)
◆逃げ馬◆ マルターズアポジー 前半ラップ33.9 着順11着
逃げ馬展開 スタートをまっすぐ決めて、そのまま馬なりで加速していくマルターズアポジーに、内からフェイマスエンドが猛然と追って体を合わせた。マルターズアポジーが前に出たところでフェイマスエンドは追うのをやめ位置が決まった
前半3Fが33.9秒のハイペースで道中も緩まずの逃げで進んだが、残り600mで早くもマイネルフロストのまくりにあい、そのまま後方までズルズル後退して11着入線
◎疑惑
このレースは問題が別にあって、フェイマスエンドの動きが、このレースの勝ち馬ゼーヴァントのアシスト行為だったのではないかという疑惑がある。この2頭は同じ馬主シルクレーシング。必ず逃げる2番人気マルターズアポジーに無理なペースでからむことで潰し、さらにレース全体をハイペースにすることで、後方からレースを進める1番人気ゼーヴァントが勝ちやすい展開にしたという疑い
同じ馬主が融通するのは「気配り程度」にはよくあることだとは思う。「1番手と2番手の馬が全く競らない」とか「最後の直線でコースを空ける」とか。大馬主がチームプレイするのはある程度しかたがないとしても「勝つ気のないアシスト行為」は”日本では”規定と法律で明確に禁止されているので、建前でもそこは守ってほしいとは思う
今回のフェイマスエンドは、疑惑ととられる不自然な行動が目立っていて、さらにそれが鮮やかすぎるほどの大成功になってしまい、結果的に前例がないくらい露骨なチームプレーを決めた格好になった
具体的に不自然な点は「よれたスタートだったのに猛烈な追いをかけて続けて、先頭に立ちかけたこと」「無理して先頭を狙ったわりに、マルターズアポジーと並んだら中途半端に抑えたこと」「3コーナーの手前で早くもバテて脱落し、勝ち時計から5.8秒差のダントツの最下位だったこと」「7ヵ月の脚部不安明けで、無理をさせたくないはずのレースで、上記のレース運びをしたこと」
まるでもともとの指示で、自分の馬が勝つ気なく逃げ馬潰しを優先させたように見える紛らわしい動きではあったと思う。とはいえ、同馬主の馬をアシストをしようとして玉砕したのか、騎手が少しでも勝算を見込んでやったのかは証明のしようがないので、そこを追求しても仕方ない。でも、そうじゃなかったとしても、この騎乗は馬に対して残酷すぎるように感じる。判定が黒っぽい灰色だったとしても白っぽい灰色だったとしても、イヤな気分になるレースだった
▼逃げ馬短評▼
マルターズアポジーは今まで控えたことがない馬なので、ここで変に抑えて調子を狂わせるよりは、勝ち目薄くても逃げるという判断はベターだったと思う。前半3F33.9でも逃げられることを証明し、さすが逃げ馬ランキングトップといったところ見せた

『プロキオンS』 トウケイタイガー
◆勝ち馬◆ キングズガード 勝ち時計 1:22.9(良)
◆逃げ馬◆ トウケイタイガー 前半ラップ34.2 着順7着
逃げ馬展開 トウケイタイガーが押して押して先頭をとった。最初の芝部分では苦戦気味でもダートに入ったらスイスイと前に。道中は2番手の馬と重なったまま展開し、直線にむいた瞬間にスパートでして2馬身ほど離した
残り200mで外から交わされるとそれ以上は抵抗できず7着入線
▼逃げ馬短評▼
地方競馬では逃げまくっていたトウケイタイガー。中央のペースではきついかと不安視していたが想像を上回る速さ、前半3F34.2でハナを奪った。これは文句なしのランクインで7位。現在4か月休養しているランキング2位のソルテの一年下の弟なので、これからでもトップクラスが狙えるかもしれない逸材

『函館記念』 ヤマカツライデン
◆勝ち馬◆ ルミナスウォリアー 勝ち時計 2:01.2【平均12.12】(重)
◆逃げ馬◆ ヤマカツライデン 前半ラップ35.6【基準36.4】 3着
逃げ馬展開 スタートから先頭に立つまで気合つけ続けてヤマカツライデンがハナを切った。最初のコーナーに入るとすぐにペースを落ち着けて馬群を団子状態にコントロール
第3コーナーからまくりに来た馬たち馬体を合わせて抵抗し並走、最終コーナーでは逆に競り落としていった。外で切れ良く伸びたルミナスウォリアーとゴールぎりぎりで差してきたタマモベストプレイには先着を許したものの、驚異の粘り強さで3着を確保
▼逃げ馬短評▼
先手を取るのにやや手間取った感はあったが、先頭に立ってからすぐに折り合ってペースダウンに成功したのは見事。このあたりは今まで長距離ばかり走ってきたことが良くも悪くも影響していそう。終盤のコーナーで並びかけてくる馬を逆にことごとく競り落としていく様子は本当にかっこよかった
2000mで良い結果を残せたことで、今後の進路の幅が広がった。これで逃げ馬ランキング1位のマルターズアポジーと対戦する可能性が高まった

『中京記念』 トウショウピスト
◆勝ち馬◆ ウインガニオン 勝ち時計 1:33.2【平均11.65】(良)
◆逃げ馬◆ トウショウピスト 前半ラップ34.7【基準35.0】 11着
逃げ馬展開 好スタートから押してすんなり抜け出したトウショウピスト。徐々にリードを広げて4馬身差でコーナーに入った
残り600mの最終コーナーで進路を外にとったトウショウピスト。しかしその瞬間に2番手のウインガニオンに最内に入られ一気に抜き去られてしまい、直線手前で早くも力尽きて11着入線となった
▼逃げ馬短評▼
トウショウピストはいままでスプリント戦を走っていた。そのままの感覚でスタートをしたので相対的なスピード差で前に出たカタチ。先頭に立ってからもリードを広げてきっちり1200mでバテたことから、今後は逃げに工夫が必要そう。スプリント戦の時と同じように番手狙いをする可能性もある。現時点での対戦を考慮してランキング9位とする
ウインガニオンは2番手ながら先頭とは離れていたので、準逃げ状態。ペースを落として足を温存し、残り600mで内に潜り込んでのスパート。馬体を合わせることなく先頭に立って、ここからはいつものウインガニオンの位置となった
ほぼ逃げと同じ環境でのびのび走らせて1着。津村騎手の見事な騎乗だった

『アイビスSD』 フィドゥーシア
◆勝ち馬◆ ラインミーティア 勝ち時計 0:54.2【平均10.84】(良)
◆逃げ馬◆ フィドゥーシア 前半ラップ32.2【基準32.5】 2着
逃げ馬展開 ほぼ全馬揃ったスタートから、コースの外側の芝のいいところをいち早く獲得したフィドゥーシアが徐々に前に出ていった。同じ外を走る馬たちと馬体合わせながら走り、残り200m地点では1馬身半ほど抜け出した
ゴール前のギリギリで、さらに外から追い込んできたラインミーティアに交わされてしまい、わずかな差での2着となった
▼逃げ馬短評▼
直線のレースなのでテンのスピードが速い馬たちが集まった。そんなメンバーでも明確に”逃げ”のカタチを作ったフィドゥーシアの速さは素晴らしい。逃げでも番手でも十分に能力が発揮できる馬なので、今後も安定した活躍ができそうだ。4位にランクイン
短距離ランキング2位だったネロは、今回前にはつけたものの先頭争いには加われなかった。一旦5位にランクダウンとする。今回は6ヵ月の休養明けで本調子でなかった可能性もあり、次走で挽回するか注目だ

『クイーンS』 アエロリット★
◆勝ち馬◆ アエロリット 勝ち時計 1:45.7【平均11.74】(良)
◆逃げ馬◆ アエロリット 前半ラップ35.2【基準35.2】 1着
逃げ馬展開 スタート後先行馬が並ぶ状態になり、その最内にいたアエロリットがコーナー手前で先頭に立った。それを見て他の先行馬が大きく控えたのに対し、アエロリットはペースを落とすことなく走り、向こう正面では10馬身離した逃げ
第3コーナーから第4コーナーでペースを落として馬群をひきつけ、最後の直線で仕掛けると再び突き放し、そのまま影も踏ませず1着でゴール
▼逃げ馬短評▼
逃げたアエロリットの前半3Fは35.2秒とそれほど速くはなかった。しかしその後のラップが11.6と11.5で1000mを58.3秒で通過している。他馬はこのペースに付き合うと潰れると判断したようだが、アエロリットにしてみれば普通に走ってこのラップタイムのようだ。今回は能力が違いすぎて結果的に先頭を走ったように見えたので、逃げ馬ランキング入りは次走と合わせて判断したい
逃げると思われたクロコスミアは、レース前では単騎逃げ濃厚だったため油断したか。ロスなく逃げようとした結果、逃げられずかかり気味での3番手追走となった。それでも最後まで粘り強く走り4着に入ったのは立派。「もし最初に積極的にハナを取りに行っていれば」という幻想を抱かせる頑張りだった

8月
『小倉記念』 バンドワゴン
◆勝ち馬◆ タツゴウゲキ 勝ち時計 1:57.6【平均11.76】(良)
◆逃げ馬◆ バンドワゴン 前半ラップ34.4【基準35.3】 11着
逃げ馬展開 《スタート直後》大外から好加速を見せて先頭に立ったバンドワゴン。内の馬たちは横並びでやや競ったカタチで先行していたので、前半ラップは34.4秒と速め《中盤》最初のコーナーで一旦ペースが落ちかけたが、向こう正面でバンドワゴンがかかってしまいすぐにペースアップ《最終コーナー》徐々に後続馬に並びかけられ、内で抵抗するも最終コーナー途中で捕まった《最後の直線》勝ち馬となるタツゴウゲキに前に入られ立ち上がってしまいさらに減速。馬群の最後方に沈んだ
▼逃げ馬短評▼
《バンドワゴン ー ランク外》
デビュー当初はその素質に期待されていた馬。脚部不安により2年のブランクを経てからは、間隔を空けながらもこつこつと勝ち星を挙げオープンクラスまで上がってきた
今回は大外から勢いが付きすぎかかってしまったが、持ち前の先行力は復活した感がある。次走以降も逃げるかどうか注目していきたい

『関屋記念』 マルターズアポジー★
◆勝ち馬◆ マルターズアポジー 勝ち時計 1:32.2【平均11.53】(良)
◆逃げ馬◆ マルターズアポジー 前半ラップ35.2【基準34.6】 1着
逃げ馬展開 《スタート直後》好スタートから3秒で単独先頭に立ち逃げを確定させた。《中盤》先頭に立ってもペースを落とさずリードを広げ残り800m地点で4馬身差《最終コーナー》リードをまるまる保ったままコーナーを回り切り長い直線へ《最後の直線》徐々に後続に近づかれつつ残り300mほどでムチ。まだ2馬身のリードがある中でのスパートで後続の足色とほぼ同じになり勝負あり。ゴールラインを1馬身の余裕をもって1着ゴールした
▼逃げ馬短評▼
《マルターズアポジー ー ランクイン6位》
中距離の絶対王者がマイル戦でも余裕の逃げ。最初の出足が良すぎて他の馬が競りかけなかったせいで、35.2秒という結果的に楽なラップで逃げることができた。もはや他の先行馬の精神を支配するほどの逃げオーラが出ており、歴史に残る名馬の貫禄が漂っている
現在、短距離逃げ界には絶対的な王者がいない状態なので、このままマイル路線を走るなら逃げの2階級制覇も見えてくる

『エルムS』 ドリームキラリ
◆勝ち馬◆ ロンドンタウン 勝ち時計 1:40.9【平均11.87】(重)
◆逃げ馬◆ ドリームキラリ 前半ラップ35.3【基準35.6】 3着
逃げ馬展開 《スタート直後》内枠3番から大きく手を動かして迷いなく逃げたドリームキラリ。外に並んだ他の逃げ馬たちはそれを見て諦めコーナーまでに抑えることに終始した《中盤》向こう正面では、かかった状態のテイエムジンソクにジリジリ並びかけられ、やや手を動かして抵抗しながらの逃げ《最終コーナー》依然テイエムジンソクがすごい手ごたえてで並んでくるので残り400mで猛スパート状態に突入《最後の直線》手ごたえの割にテイエムジンソクは来ず、直線で1馬身差のリードを作り粘りこみを図る。大外から来たロンドンタウンに交わされても集中を切らさずに走り続け、最後の最後でテイエムジンソクに交わされたものの3着と健闘した
▼逃げ馬短評▼
《ドリームキラリ ー ランクアップ3位》
騎手のウデによって逃げ足が変わるこの馬。今回は三浦騎手の気迫に押されていい加速を見せた。先頭にさえ立っていればつつかれようが並ばれようがやる気をなくさないようで、今回はしっかり力を発揮した
《モンドクラッセ ー ランクダウン4位》
昨年は絶好調の逃げを見せていたランキング1位の馬が、4か月の休養明けで参戦。スタートから先団にはいたが積極的に逃げる様子はなく、結局中段で終了。次走では、無理に先頭を奪うような競馬でもしないと”普通の馬”になってしまうんじゃないかと心配になるほど”普通の走り”だった
《テイエムジンソク ー ランク外》
終始2番手をかかり気味に追走し、最後の直線手前では抜け出そうとするテイエムジンソクを引っ張って抑えるあまり、ものすごい手ごたえのように見えた。しかしそこからは全然伸びず。騎手が最後の伸びを意識して、行きたがる馬を抑えているうちに、馬が”あれ?走らなくていいのか”と判断して、肝心のゴーサインに反応しなくなる典型的なパターンに見えた
会社の飲み会で例えるなら、気分よく騒いでたら上司が何度も「静かにしろ」って怒ってきて、ちょっと疲れてきたし反省しておとなしくしたら急に「どうしたどうした?ほら、今騒がないと!」なんていわれたようなもの。こんなの誰だってひねくれると思う

『札幌記念』 ロードヴァンドール
◆勝ち馬◆ サクラアンプルール 勝ち時計 2:00.4【平均12.04】(良)
◆逃げ馬◆ ロードヴァンドール 前半ラップ35.4【基準36.1】 6着
逃げ馬展開 〈スタート直後〉バランス崩し気味のスタートから強引に追って先頭に立ったロードヴァンドール。100mで早くも抜け出し隊列が決まると、手綱を引いてペースを抑えにかかった〈中盤〉第一コーナーの入りでマイネルミラノが並びかけるとスッと前に出て4馬身離した。それ以降はまたスローペース狙いの逃げを展開〈最終コーナー〉再度マイネルミラノに並びかけらると、抜かれない程度に徐々にアクセル解放。最終コーナーを抜ける時には後続馬も押し寄せて来て、いよいよアクセルは全開に〈最後の直線〉すぐに大外から交わされだんだん後退していくも、粘りこみを図ってムチをふるい続け最後は6着での入線となった
▼逃げ馬短評▼
《ロードヴァンドール ◇ランクキープ3位》
4月の大阪杯ぶりのレース。大阪杯にはマルターズアポジーとキタサンブラックという強力な先行馬がいたためすぐに潰された。それに比べてこのレースは大きなプレッシャーなく逃げられるメンバーだった
逃げることには難なく成功したが、つつかれたらビュンと飛ばしてしまったり、最終コーナーでバテたのかズブいのか重い動きになったりと、休み明けの影響が出たようだ
逆に言えば次走は今回以上の逃げが出来そうだ。陣営としても秋のG1戦線に向けて強力な同型と当たる前に、実績を積んで自信を付けておきたいところだろう

『北九州記念』 アクティブミノル
◆勝ち馬◆ ダイアナヘイロー 勝ち時計 1:07.5【平均11.25】(良)
◆逃げ馬◆ アクティブミノル 前半ラップ32.8【基準33.8】 7着
逃げ馬展開 〈スタート直後〉内の絶好枠2番からまっすぐ飛び出したアクティブミノルが、他馬の動き関係なくまっしぐらにハナを切った。そのまま突き抜け500m地点で2馬身ほどのリード〈最終コーナー〉600m地点を回るところで2番手にいたダイアナヘイローに一気に追いつかれ、2頭で並んでコーナーを回った〈最後の直線〉直線向いた瞬間半馬身前に出るもじわじわと差を縮められ、残り150mで交わされると失速。ゴール直前で馬群に飲まれて7着となった
▼逃げ馬短評▼
《アクティブミノル ◇ランクイン9位》
3戦連続で逃げやすい枠に入ってすべて好ダッシュを決めている。ちょっと出来すぎな枠が続いた感があるので、もう少し悪い枠だった場合の逃げを見ないと判断難しいところ。逃げ条件が揃えば必ず逃げることが特徴と言えるかもしれない
ひとまずは9位にランクインで、今後の可能性を見定めていきたい

『キーンランドC』 ナックビーナス
◆勝ち馬◆ エポワス 勝ち時計 1:09.0【平均11.5】(良)
◆逃げ馬◆ ナックビーナス 前半ラップ33.5【基準34.5】 3着
逃げ馬展開 〈スタート〉好スタートを切ったナックビーナスがスタートだけで半馬身リードをとった。その勢いのまま前を狙うと他の逃げ馬候補たちは無理をせず後に付いていく展開となった〈中盤〉ナックビーナスは大きく離すことなくコントロールされた逃げ。先行勢も道中あえて交わしには行かず〈最終コーナー〉ナックビーナスは最内、2番手ソルヴェイグはコースの3分どころを選んだので、一旦2馬身ほど差が開いた〈最後の直線〉外からソルヴェイグが交わしにかかり、内のナックビーナスもしぶとく粘るかというシーンで、その間を割ってきたエポワスに両馬が一気に交わされた。結果ナックビーナスは3着入線
▼逃げ馬短評▼
《ナックビーナス ◇ランクイン6位》
過去に逃げ切り勝ちがあるとはいえ、ここ5戦控えていたナックビーナスが前に行きたい馬の揃ったこのレースでまさかの逃げ。今回も積極的に逃げに行ったわけではなさそうなので次走どう走るかははっきりしないが、この逃げでの好成績は大きな自信につながるだろう。期待と心配が入り混じりつつランキング6位に評価
《ソルヴェイグ ◇ランクキープ3位》
平均的なスタートで騎手は手綱を抑え気味でも、グングン前に出ていき2番手を確保。最後は勝ちもあるかと思わせる2着。枠次第ではスプリンターズステークスで逃げるシーンもあり得る
《シュウジ ◇ランクキープ2位》
好スタートを抑えて3番手追走。最後の直線を向いたところで馬が走るのをやめて一頭だけ大差の最下位に。もしかしたら競走馬として致命的な気性難が発生しているかもしれない
前走の”逃げ作戦”は、試行錯誤の末のもうこれしかないという結論的な作戦だったようなのに、またふりだしに戻して抑える作戦を試してみたせいで、馬がもう取り返しのつかない状態にまで至ってしまった可能性がある。心配な負け方
《ネロ ◇ランクキープ5位》
内枠からいいスタートを切り騎手が押していくも、動きが重くナックビーナスに前に入られ馬群に閉じ込められた。復調のきっかけのつもりで無理にでも逃げてほしいところだが、もう先行力そのものが衰えているのかもしれない

9月
『新潟記念』 ウインガナドル
◆勝ち馬◆ タツゴウゲキ 勝ち時計 1:57.9【平均11.79】(良)
◆逃げ馬◆ ウインガナドル 前半ラップ35.2【基準35.4】 4着
逃げ馬展開 〈スタート〉好スタートの最内タツゴウゲキと、スーッと加速してきた大外ウインガナドルが先頭争い。騎手がお互いを確認した後、200m地点でタツゴウゲキが控えて隊列確定〈中盤〉向こう正面では2馬身離してプレッシャーなく逃げたウインガナドル。しかし後半に差し掛かると徐々にタツゴウゲキが差を詰めていった〈最終コーナー〉長い直線を控え、抑え気味にコーナーを回ったウインガナドルに、タツゴウゲキが少し手綱をコントロールし並びかけた〈最後の直線〉残り400mでタツゴウゲキに交わされたウインガナドル。その後も懸命に粘り、交わされそうで交わされない集中力のある走りを見せ4着に残った
▼逃げ馬短評▼
《ウインガナドル ◇ランクアップ5位》
大外17番枠からの発馬で1番枠且つ結果勝馬となるタツゴウゲキとの先行争いになったのは、きつい展開だった。タツゴウゲキが早めに譲ってくれたのはせめてもの幸いか
馬場の真ん中を走る難しい逃げだったにもかかわらず平均ペースにコントロールし、最後の直線では34.7秒で走り切る健闘を見せた。どうしても逃げなければいけない馬ではなさそうだが、先頭に立ちさえすれば高確率で全力の走りが出来るタイプのよう
もしこのあと菊花賞に出るようなら、同期の逃げ馬との対決が楽しみだ

『セントウルS』 フィドゥーシア
◆勝ち馬◆ ファインニードル 勝ち時計 1:07.5【平均11.25】(良)
◆逃げ馬◆ フィドゥーシア 前半ラップ33.8【基準33.8】 8着
逃げ馬展開 〈スタート〉ブレ気味のスタートをした大外のフィドゥーシアが馬場を横切って先頭に立った〈中盤〉2F目と3F目が両方10.8秒というラップで、勢いにまかせて走るフィドゥーシア〈最終コーナー〉外から並びかけられても、もともとフルスピードで走っていたので対して動じることなく、ただ前を向いて走るのみで直線を迎えた〈最後の直線〉残り300mで騎手が手を動かしスパートをかけるもほとんど反応せず。足の残っていた先行馬たちに交わされ、馬群に飲まれて8着となった
▼逃げ馬短評▼
《フィドゥーシア ◇ランクアップ3位》
勝ちタイムから計算すると前半33.8秒は平均ペース。気性的に抑えることが難しいようでとにかくビュンビュン飛ばして、あとは自分のスタミナが持つかどうかの競馬。5歳でこの状態なので気性をなおすよりは、この馬に合った舞台を選んでいくのが現実的か
前に行く気持ちを評価して3位にランクアップ

『京成杯AH』 マルターズアポジー
◆勝ち馬◆ グランシルク 勝ち時計 1:31.6【平均11.45】(良)
◆逃げ馬◆ マルターズアポジー 前半ラップ34.6【基準34.4】 4着
逃げ馬展開 〈スタート〉横に並んだスタートから100m地点でグッと抜け出したマルターズアポジー。そのまま2馬身のリードを確保〈中盤〉2馬身のリードを保ちながらの逃げ。中だるみせず、11秒前半のラップを連発〈最終コーナー〉コーナーで徐々に並びかけられ半馬身差に迫られた。それを見てコーナーの出口でスパートをかけると、また2馬身突き放し直線へ〈最後の直線〉先行馬は封じたが、残り190mで大外から来た差し馬に交わされ4着となった
▼逃げ馬短評▼
《マルターズアポジー ◇ランクアップ5位》
勝ち時計が1分31秒6という速さのため、今回のハイラップ連発がハイペースだったのか平均ペースだったのか判断に難しいところ
今回に限って言えばこの馬だけ58キロを背負っていたのが、最後のひと踏ん張りが効かなかった原因か。スタミナギリギリで走ることになる逃げ馬にとっては、スタミナの消費に直結する重い斤量が他の脚質以上に響いてくる。その中で4着なのだから力は発揮できていたとも考えられる
2戦連続でマイルを逃げていることから、この距離での存在感も増してきた。芝短距離部門でランクアップの5位に評価
今後はマイルチャンピオンシップを狙うのか、天皇賞を狙うのか、はたまは両方狙うのか、あるいは海外か。とにかくこの秋は逃げ馬史に残るレースを見せてくれることだろう

『オールカマー』 マイネルミラノ
◆勝ち馬◆ ルージュバック 勝ち時計 2:13.8【平均12.16】(良)
◆逃げ馬◆ マイネルミラノ 前半ラップ37.7【基準36.5】 4着
[ 12.8 ー 11.7 ー 13.2 ー 12.9 ー 12.5 ー 12.5 ー 12.1 ー 11.3 ー 11.2 ー 11.6 ー 12.0 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉スタート直後に前に出たルージュバックは内に入ると抑えにかかり、かかり気味のディサイファはブレーキ気味、そこへ押して押して前進してきたマイネルミラノが来てハナに立った〈中盤〉かなり遅いペースなのに縦長の展開で、2番手との差も5馬身くらい。不可解なほど遅いペースで逃げ馬がはっきり有利な展開〈最終コーナー〉リードを保ったまま残り500mでスパート。後続もスパートするが足色は同じなのでなかなか差が詰まらないまま直線へ〈最後の直線〉直線に向いたところで5馬身のリード。ここでもなかなか差が縮まらなかったが、残り150mでガクッとスピードが落ち内からルージュバックに交わされた。しかしその後、挟まれる形になりながらも根性を見せ最後のひと伸びをし、粘りの4着入線となった
▼逃げ馬短評▼
《マイネルミラノ ◇ランク外》
最後の直線の突き放しからの粘りは素晴らしかった。ただ今回の逃げは譲られまくってのもので、もともと番手から早めの捲りをしてきたこの馬が先頭に立ててしまうほど楽なペースだったといえる。今回はランク入りならずの技アリの評価で次走にもちこし
《グランアルマダ ◇ランク外》
スタートから押しでもほとんど前に行けず。前走よりも遅いラップなのにまったく出てこられなかったのは疑問。近走で前に行けなかったのも中山なので、輸送に弱いのかも。ランク入りならず

『シリウスS』 マスクゾロ
◆勝ち馬◆ メイショウスミトモ 勝ち時計 2:03.9【平均12.39】(良)
◆逃げ馬◆ マスクゾロ 前半ラップ35.6【基準37.2】 7着
[ 12.8 ー 11.3 ー 11.5 ー 13.5 ー 12.5 ー 12.3 ー 12.3 ー 12.0 ー 12.5 ー 13.2 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉スタート後ふらふらしていたが、前を向いてからは積極的に前に出たマスクゾロ〈中盤〉先頭に立ってからは向こう正面まで1馬身のリードを保っての逃げ〈最終コーナー〉第3コーナーから2番手に並びかけられたままずっとコーナーを回り切って直線へ〈最後の直線〉直線を向いても並走状態にはなったが、残り250mで交わされると抵抗できず7着入線となった
▼逃げ馬短評▼
《マスクゾロ ◇ランクイン9位》
スタートでふらふらしたところはあったが、前を向いてからは速かった。特に2ハロン目3ハロン目11.3秒からの11.5秒はかなりの飛ばし方。そのあと一気に13.5秒までおとす芸当をみせたものの、最後の伸びを考えるともう少し器用さが欲しいところ
今回で長期休養明けから2戦目。今後、コンスタントに走る事ができるようになれば、”クレバーな逃げ”を覚えるかもしれない。まずは9位にランク入り

10月
『スプリンターズS』 ワンスインナムーン
◆勝ち馬◆ レッドファルクス 勝ち時計 1:07.6【平均11.27】(良)
◆逃げ馬◆ ワンスインナムーン 前半ラップ33.9【基準33.8】 3着
[ 11.9 ー 10.8 ー 11.2 ー 10.9 ー 11.1 ー 11.7 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉揃ったスタートからスピード能力の高さで先頭に出たワンスインナムーン。150mほどでハナが確定し、すぐに抑え気味の走りにシフトチェンジ〈中盤〉2馬身ほどのリードで、誰にも並びかけられずにレースを展開〈最終コーナー〉リードそのままでコーナーを回り、残り400mで手綱を動かして徐々に点火〈最後の直線〉残り300mでムチを入れてスパート、逃げこみ体勢に入った。残り200m地点までは2馬身のリードを保っていたが、最後の坂で内から一気にレッツゴードンキに交わされ、坂の上で外から飛んできたレッドファルクスにも交わされて3着入線
▼逃げ馬短評▼
《ワンスインナムーン ◇ランクイン2位》
前走オープン特別を逃げ切り勝ちしての参戦。逃げたい馬というよりは、持ち前のスピードで前を走っている馬の印象だったので、ランク入りを一旦保留していた。まさかG1でもすんなり逃げるほどのスピードを身に着けていたとは恐れ入った
混戦の芝短距離逃げ馬ランキングを、さらに混迷に陥れるハイスピード馬が誕生。メンバーの揃ったG1での逃げを評価して2位にランクイン
《フィドゥーシア ◇ランクキープ3位》
スタートで大きく横に飛ぶロケットスタートをしてしまったせいか、他馬の動きを見て早めに控えたカタチになった。番手競馬としてはまあまあの立ち回りだったが、馬の力が足りなかったか9着
今後は逃げにこだわらないスタンスで行くのかもしれない。様子見でランクキープ
《ネロ ◇ランクダウン10位》
押しても先頭争いに参加するほどの足は発揮できなくなっているみたい。年齢的な衰えかも
《シュウジ ◇ランクダウン11位》
今回のレースでは、わざと出遅れさせて追い込みをさせたように見えた。ムキになって逃げバテしていた時よりも、しっかり”競馬”になっていたので、今後は”追い込み”をしていく可能性が十分にありそう
逃げ馬ファンとしては寂しいが、次走も今回のような追い込みが出来れば十分勝負になると思わせる見事な末脚だった

『毎日王冠』 ソウルスターリング
◆勝ち馬◆ リアルスティール 勝ち時計 1:45.6【平均11.73】(良)
◆逃げ馬◆ ソウルスターリング 前半ラップ35.6【基準35.2】 8着
[ 12.8 ー 11.0 ー 11.8 ー 12.2 ー 12.2 ー 12.1 ー 11.1 ー 10.7 ー 11.7 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉全体的にばらけたスタートで、やや立ち遅れたソウルスターリングがすぐに加速し先団に追いついた。3頭ほどが横並びで先頭を譲り合い、抑え体勢になったところ、最終的にスピードが勝ったソウルスターリングが先頭に立った〈中盤〉かかり気味で逃げ、最も遅い中間ラップでも12.2秒とほぼイーブンペースでレースを展開〈最終コーナー〉手綱を抑えたまま後続が来るのを待った〈最後の直線〉残り400mで横に並ばれたのでここでスパート。ソウルスターリング自身はよく走ってはいたが後続の切れ味が凄まじく、結果8着に追いやられた
▼逃げ馬短評▼
《ソウルスターリング ◇ランク外》
逃げ馬が全くいないレースで、最内枠で包まれる危険性を考慮して少し加速させたら、もう止まらなくなってしまったみたい。ラップタイム自体は理想的な平均ペースで逃げられていたが、終始かかり気味だったため最後伸びなかったと思われる
本番となる天皇賞(秋)にはテンの速い馬が出てくるはずなので、今回のような逃げはもうしないはず

『京都大賞典』 ラストインパクト
◆勝ち馬◆ スマートレイアー 勝ち時計 2:23.0【平均11.92】(良)
◆逃げ馬◆ ラストインパクト 前半ラップ35.6【基準35.7】 6着
[ 12.9 ー 11.0 ー 11.7 ー 12.2 ー 12.1 ー 12.1 ー 12.4 ー 12.5 ー 11.7 ー 11.5 ー 11.4 ー 11.5 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉多くの馬が抑える中、気合を付けて前を取りに行ったのがラストインパクト〈中盤〉ややかかり気味で一旦4馬身ほど離した後、すぐに馬群に追いつかれた〈最終コーナー〉手綱を緩めて早いラップでコーナーを回って後続を離す作戦〈最後の直線〉残り300mまで2馬身差で進めたが、そこから後ろから来た馬たちに差されていき
6着となった
▼逃げ馬短評▼
《ラストインパクト ◇ランク外》
生涯初となる逃げを打ったラストインパクト。騎手の押し方からみるに、誰も行かないようなら行くつもりだったみたい。昨年のドバイ以来いい成績を残せていなかったので、この6着は評価できる内容なはず
おそらく引退は近いだろうけど、次走に繋がる良い走りだった。また逃げるのもありだと思う

『府中牝馬S』 クロコスミア★
◆勝ち馬◆ クロコスミア 勝ち時計 1:48.1【平均12.01】(稍重)
◆逃げ馬◆ クロコスミア 前半ラップ36.8【基準36.0】 1着
[ 12.9 ー 11.6 ー 12.3 ー 12.7 ー 12.4 ー 12.5 ー 11.2 ー 11.0 ー 11.5 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉好スタートを切った馬が多かった中で、クロコスミアが特に押すことなくすんなり先頭に立った〈中盤〉最内コースまで入るとペースを抑えて少し掛かり気味の逃げ〈最終コーナー〉終始抑えた手ごたえでコーナーを回り、特に誰も並びかけてこない展開〈最後の直線〉残り450mでゴーサイン。しっかり反応し前へ前へ走り出し、終始一馬身以上のリード。そのまま誰にも追いつかせずに逃げ切り勝ち
▼逃げ馬短評▼
《クロコスミア ◇ランクイン8位》
マイルでの逃げを評価して芝・短距離部門8位のクロコスミアが、中距離部門でも頭角を現してきた。今回のレースに関しては「他の騎手たちはこの馬の力をどれだけ弱く見積もってるんだ」ってくらいの完全なノーマーク状態で走り、余裕の一着
今回楽すぎる展開だったとはいえ、今まで厳しい流れのレースでもしっかり走り抜いてきた馬だけに、今後もちょっとやそっとのハイペースでも自信を持って逃げていきそうだ。マイルでの評価も加味して中長距離部門8位にランクイン

『秋華賞』 カワキタエンカ
◆勝ち馬◆ ディアドラ 勝ち時計 2:00.2【平均12.02】(重)
◆逃げ馬◆ カワキタエンカ 前半ラップ35.6【基準36.1】 5着
[ 12.2 - 11.0 - 12.4 - 11.9 - 11.6 - 12.0 - 12.1 - 12.5 - 12.1 - 12.4 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉カワキタエンカがそれなりの好スタートから鋭い加速ですぐにハナを獲得〈中盤〉最初のコーナーに入ると3ハロン目一旦12.4秒に落としたが、かかったのか4ハロン目11.9秒とペースアップ。それにつられた後続がさらにかかってカワキタエンカをつついたため5ハロン目は11.6秒という乱ペースに〈最終コーナー〉ここまででかなり飛ばしていたので、逃げているカワキタエンカより先に脱落する後続馬が出る展開。コーナー出口地点で後ろから来たモズカッチャンに並ばれたところでカワキタエンカがラストスパート〈最後の直線〉一瞬伸びる反応をしたがスタミナ切れで内にヨレて一杯に。しかしこの乱ペースで後続馬もほとんどキレのない状態での鈍い差しになり、結果5着に粘りこんだ
▼逃げ馬短評▼
《カワキタエンカ ◇ランクアップ 8位→4位》
すんなり先頭をとりペースを落ち着けるかと思った矢先、馬自身がスローペースを拒否して再加速。他の馬たちもそれにつられる形になり、結果全馬が死力を尽くすサバイバルレースに持ち込んだ
レースラップを見る限り、まともにゴールするのも難しそうな波のある数字になっているのに、これでも5着に入るあたり馬の力そのものはとんでもなく高いような気がする
桜花賞と秋華賞という今年の牝馬クラシックのレースメイクをしたのはまぎれもなくこの馬で、年度代表逃げ馬の候補となる存在。芝・中長距離部門4位にランクアップ

『富士S』 レッドアンシェル
◆勝ち馬◆ エアスピネル 勝ち時計 1:34.8【平均11.85】(不良)
◆逃げ馬◆ レッドアンシェル 前半ラップ35.6【基準35.6】4着
《Mペース》[ 12.6 - 11.3 - 11.7 - 12.2 - 12.0 - 11.2 - 11.2 - 12.6 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉誰もハナに立とうとしない並走状態が続き、マイネルアウラートとレッドアンシェルがじわじわ前に押し出された。最終的に内にいたレッドアンシェルが半馬身ほど前に出て隊列が形成された〈中盤〉ほとんどマイネルアウラートと並走状態で展開〈最終コーナー〉後ろから来た馬も先頭を伺う勢いで横一列に何頭も並んだが、エアスピネルが一気に外にコースを取ったので、最内を通っていたレッドアンシェルが距離得な分で2馬身ほど前に出た〈最後の直線〉直線を向くとレッドアンシェルがすぐにスパート。一旦リードをさらに広げて粘りこみ体勢。良く粘ったが最後の200mで3頭に交わされてしまい4着となった
▼逃げ馬短評▼
《レッドアンシェル ◇ランク外》
追い込んでアーリントンC2着、NHKマイルカップ4着という走りをしていたレッドアンシェルが休み明けで逃げた。今回は誰も前に行かない展開だったため、キャリア6戦目の若馬では抑えが効かずに先頭に立ったかたち
陣営の思惑とは外れたレース展開とはいえ、ラップとしては理想的な平均ペースで走れていて直線のスパートにも鋭く反応したので”逃げても大丈夫”なことが分かったのは大収穫と言えそう

『菊花賞』 マイルタイル
◆勝ち馬◆ キセキ 勝ち時計 3:18.9【平均13.26】(不良)
◆逃げ馬◆ マイスタイル 前半ラップ37.8【基準39.8】 18着
《HHペース》[ 13.2 - 12.6 - 12.0 - 13.1 - 13.2 - 13.5 - 14.5 - 14.3 - 13.5 - 13.0 - 13.1 - 12.9 - 13.4 - 12.7 - 13.9 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉絶好のスタートを切ってウインガナドルが先頭でレースを進めるかと思われたが、中段からガンガンにかかっていたマイスタイルが400m地点から先頭に競りかけ、そのまま一気に5馬身離した逃げとなった〈中盤〉大きく離して逃げていたマイスタイルが1600mあたりで失速。変わってウインガナドルが先頭、半馬身差後ろにアダムバローズが並走する隊列に〈最終コーナー〉コーナーに入るとウインガナドルは一杯になりアダムバローズが交わしにかかるが、そのさらに外を後続馬たちが交わしていき、この時点で先行馬は全滅した〈最後の直線〉逃げ馬たち3頭は大きく離れた後方で入線。16、17、18着となった
▼逃げ馬短評▼
《マイスタイル ◇ランクアップ 12位→8位》
最初中段に抑えようとしたのにかかってしまい、結果暴走的な逃げになってしまった。最も苦しいレース条件で、最も自分に不利になるラップを刻んでしまい、いたずらにレースを壊してしまった
騎手はテン乗りだったために、事前にここまでの暴走は予見できなかったのかもしれないが、それにしても……という走り。こんなことなら最初から逃げておけば、まだマシな走りが出来ていたように思う。これをきっかけに、本格的に”逃げ”をするようになるかもしれない
《ウインガナドル ◇ランクキープ 6位→6位》
抜群のスタートを切って先頭を主張し、ほぼ合意がとれたところまで持っていったところは良かった。マイスタイルに前を取られてからは終始かかってしまっていたので、やはり先頭でレースをコントロールするのが本来のカタチみたい
今回は前半3Fが基準ラップより2秒も速い超ハイペースと言える状況、そして通常なら落ち着くはずの3ハロン目がマイスタイルにからまれた影響でこのレース最速ラップという、厳しい展開
大敗したものの、展開の影響が大きいので次走すぐの巻き返しがありそう
《アダムバローズ ◇ランクダウン 10位→11位》
早々とウインガナドルが明確に先頭立ったので、番手に収まった。ただ、それでも未曽有のハイペースに巻き込まれた状態だったので、それ以降は工夫することが出来ず惨敗
”控えた選択”が正しかったのかどうか以前に、大きな不利に巻き込まれてしまった。答えが出ないまま終わってしまって、陣営としては次走の作戦選びが難しくなりそう

『スワンS』 トウショウピスト
◆勝ち馬◆ サングレーザー 勝ち時計 1:22.4【平均11.77】(重)
◆逃げ馬◆ トウショウピスト 前半ラップ34.9【基準35.3】 6着
《Mペース》[ 12.2 - 11.0 - 11.7 - 11.7 - 11.7 - 11.9 - 12.2 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉最高のスタートを切ったダノンメジャーがやや前に出たところを、激しく手綱を動かして追っていたトウショウピストが交わしていった〈中盤〉一馬身はっきり抜け出すと抑えにかかり、そのリードを保ちつつ平均ペースで進行〈最終コーナー〉徐々に馬場の良い外に進路をとっていくトウショウピスト。後続の追い上げが始まると、騎手が前進指示を出してスパート、後続の”並びかけ”を許さない走り〈最後の直線〉横に広がった叩き合いの展開になり、逃げこみを図る。トウショウピストは大きくバテはしなかったが、最後のキレ勝負にはついていけず、空けた内のコースから次々差されて6着となった
▼逃げ馬短評▼
《トウショウピスト ◇ランクアップ 14位→5位》
スタート直後、多少他馬に前に出られても、押してハナを奪ったのは良かった。6着はこの馬の重賞成績では最高順位。今回の逃げは成功といえそうで、今後も積極的に前を狙っていきそうだ
重賞での2連続の逃げを評価して大幅ランクアップの5位
《ダノンメジャー ◇ランクキープ 7位→7位》
1800m中心に使われていたが、そのスタートセンスは群を抜いていたようで1400mでも一瞬は先頭に立った。”ため逃げ”が持ち味の馬なので、今回のような平均ペースに付き合った結果最後の直線で外にヨレてしまっていた
やはりもう少し長い距離を走るか、無理してでもハナを奪って自分でペースを作るかする必要がありそう
《注》今年の安田記念をハイペースで2着に入った自在型逃げ馬のロゴタイプが引退。ランキング1位だったので、全馬ランキング繰り上がり

『天皇賞(秋)』 ロードヴァンドール
◆勝ち馬◆ キタサンブラック 勝ち時計 2:08.3【平均12.83】(不良)
◆逃げ馬◆ ロードヴァンドール 前半ラップ38.6【基準38.5】 14着
《Mペース》[ 13.2 -12.5 -12.9 -12.5 -13.1 -13.0 -12.4 -12.0 -12.7 -14.0 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉押しまくってハナを大主張したロードヴァンドールが単騎でハナを獲得〈中盤〉馬場の真ん中をややかかり気味で走り、1馬身半ほどのリード保ちつつコーナーへ〈最終コーナー〉空けていた内に後続馬が入ってきて位置取りが一気に後退〈最後の直線〉大外にはじかれ直線手前で後方に。追っても伸びずに14着
▼逃げ馬短評▼
《ロードヴァンドール ◇ランクキープ 3位→3位》
最初にハナを主張してすぐに先頭に立てたまでは良かったが、その勢いを抑えることができずに、かかり気味の逃げになってしまっ。馬場を選んで内ラチを頼らず走ったのでさらに抑えが効きにくかったかもしれない
ラップタイムを見ると一度400-600m区間で落ち着いたのに600m-800m区間で再び加速している。この動きで大きくスタミナを消費したのが一つの敗因か
さらに第4コーナーで外を選んだが、さすがに外に行き過ぎて他の馬に内に入られてもう”逃げ”どころではなくなってしまった
ここまでの道悪はなかなかない事とはいえ、この晴れ舞台でチグハグな逃げになってしまったのは残念だ

11月
『アルゼンチン共和国杯』 マイネルサージュ
◆勝ち馬◆ スワーヴリチャード 勝ち時計 2:30.0【平均12.00】(良)
◆逃げ馬◆ マイネルサージュ 前半ラップ36.0【基準36.0】 11着
《Mペース》[ (7.4) - 11.3 - 11.2 - 12.2 - 12.1 - 12.3 - 12.2 - 12.1 - 11.8 - 11.8 - 11.9 - 11.6 - 12.1 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉全馬抑え気味で横並びになり、ややかかり気味で頭の高い走りをしていたマイネルサージュが押し出されて先頭に立った〈中盤〉カレンミロティックと2頭で集団を4馬身ほど離す逃げで、終始かかり気味〈最終コーナー〉後続が徐々に差を詰めて外に位置し始めた。マイネルサージュは持ったまま先頭で直線へ〈最後の直線〉直線に向いてすぐスパートをかけると一瞬後続との差を広げた。しかし残り400mでスワーヴリチャードにすごい勢いで真横から交わされると失速。最後は馬群に沈んだ
▼逃げ馬短評▼
《マイネルサージュ ◇ランク外》
誰も逃げない横並びの展開になったせいで各馬が競る形になり、結果的に平均ペースに近いラップを逃げる事になってしまった
近走は追い込みに光明を見出していたところをみると、今回の逃げは予定外だったみたい。先頭に立つとさらにかかる性格も露呈したので、今後逃げる事はないはず

『みやこS』 サルサディオーネ
◆勝ち馬◆ テイエムジンソク 勝ち時計 1:50.1【平均12.23】(良)
◆逃げ馬◆ サルサディオーネ 前半ラップ35.5【基準36.6】 15着
《Hペース》[ 12.0 - 11.2 - 12.3 - 12.3 - 12.3 - 12.6 - 12.1 - 12.4 - 12.9 ]
逃げ馬展開 〈スタート〉ゲートをかき分けるように我先に飛び出したサルサディオーネがさらに押して加速。それを外から猛追したのがモンドクラッセ。200mほど走ったところでモンドクラッセはハナを諦めた〈中盤〉コーナーを利して2馬身のリードをとって逃げたサルサディオーネ〈最終コーナー〉第3コーナーでモンドクラッセが並んできたところで両者共にいっぱいになり、その外をテイエムジンソクに交わされていった〈最後の直線〉完全に一杯になり後退。諦めて騎手が止めにかかり、ゴールするのがやっとの状態で入線
▼逃げ馬短評▼
《サルサディオーネ ◇ランクアップ 6位→5位》
ゲートを飛び出してすぐに猛スパートで「絶対にハナを切る」という覚悟のスタート。かつての逃げ馬王者モンドクラッセを見事に退けた
先頭をとってからもモンドクラッセに後ろからつつかれ続けて超ハイペースで潰れてしまったが、ここまで絡んでくる馬はそうはいないはず。次回は最高に研ぎ澄まされたスタートダッシュですんなりレースを進められそうだ
《モンドクラッセ ◇ランクダウン 5位→6位》
近走逃げ足に陰りが見えていたが、今回はいいスタートダッシュを披露。ただ内枠にもっとすごい逃げ馬がいたせいで2番手になってしまった
復調の兆しは見えたので、今後また逃げ馬王座争いに絡んでくることに期待したい

『武蔵野S』 ベストウォーリア
◆勝ち馬◆ インカンテーション 勝ち時計 1:35.5【平均11.94】
◆逃げ馬◆ べストウォーリア(7着) 前半ラップ35.1【基準35.8】《Hペース》

逃げ馬展開 〈スタート〉スタート後、ベストウォーリアとサンライズソアが並んで馬群を引っ張る形。500m地点でやっとベストウォーリアが1馬身前に出て隊列形成が完了〈最終コーナー〉一馬身差をキープして手綱を抑えながらコーナーを回った〈最後の直線〉直線を向いてすぐにインカンテーションが並んできた。両者が残り350mで同時に追い出し始めると徐々にインカンテーションが前に出て行き、ベストウォーリアは伸びず。その後は、後続に交わされていき7着となった
▼逃げ馬短評▼
《ベストウォーリア ◇ランク外》
最初の500mまで横並びで走ってしまったため、ペースが速くなったことに加え、抑え始めも遅くなってしまった
600~800m区間でも12.2秒ときついラップを刻み、結局落ち着いたのは800~1000mの区間。その後、すぐに最後の直線が始まるので、逃げ粘るには苦しい展開となってしまった。むしろこのラップで7着に入れたことがこの馬の自力の高さの証明(同様の考え方で言うと前半競っていたサンライズソアは2着なので、こちらの方はものすごく強い可能性がある)
並ぶと抑えられないタイプのようなので、単騎逃げが見込める場合以外は最初から控えてレースを進めた方がよさそう

『エリザベス女王杯』 クインズミラーグロ
◆勝ち馬◆ モズカッチャン 勝ち時計 2:14.3【平均12.21】
◆逃げ馬◆ クインズミラーグロ(14着) 前半ラップ36.5【基準36.6】《Mペース》

逃げ馬展開 〈スタート〉クロコスミアが一旦前に出たが、最内でずっと追っていたクインズミラーグロが交わして先頭に立った〈中盤〉クインズミラーグロとクロコスミアが後ろを離して展開〈最終コーナー〉クインズミラーグロは手を動かして先頭を死守、それをクロコスミアが持ったままで交わしにかかった〈最後の直線〉クインズミラーグロはすぐに脱落して馬群に沈んだ。クロコスミアはスパートの指示に鋭く反応してさらに加速。惜しくもゴール直前でモズカッチャンに差され首差の2着
▼逃げ馬短評▼
《クインズミラーグロ ◇ランク外》
スタートから気合を付けていき、前にいたクロコスミアを交わして先頭に躍り出た。交わした時は11.3秒と速いラップなのに、その後すぐにラップをガクンと落としてペースを緩めきったのは素晴らしい
”逃げ馬向きの流れ”に持ちこみ、いざ最後の直線というところでパタリと止まってしまったのは残念。敗因は、最初のダッシュが響いたこと、初の逃げで馬が戸惑ったこと、そもそも競争能力不足が挙げられそう
過去の良績は”ハイペースでの差し”なので、今回の逃げは一か八かの大勝負だったと思われる。今後、逃げる事はなさそう
《クロコスミア ◇ランクキープ 9位→9位》
一旦は先頭に立ったが内からすくわれてしまい2番手追走。中盤のペースがかなり緩んだので、道中は騎手の頭が揺れるややかかり気味な状態での番手競馬。最終コーナーで手綱を緩めるとすぐ加速し、スパートをかけるとグングンと伸びた
後半にだんだんとペースが上がる展開で、1800~2000mでは11.2秒のタイムを記録。高い先行力と鋭い切れを見せつけた
馬が前にいると落ち着かないところは直っていないが、このスローなラップにしてはマシなかかり方だった。元々の能力の高さに加えレース対応力も着実に上がってきており、今後さらなる走りが見込める有望馬といえそうだ(ただ、対応力がつきすぎて”逃げ馬”ではなくなるかもしれない)

『福島記念』 プリメラアスール
◆勝ち馬◆ ウインブライト 勝ち時計 2:00.2【平均12.02】
◆逃げ馬◆ プリメラアスール(8着) 前半ラップ36.1【基準36.1】《Mペース》

逃げ馬展開 〈スタート〉1番枠から激しく押してすんなり先頭に立ったプリメラアスール。すぐ後ろにいたフェルメッツァがかかっていたのでコーナーまではペースを落とせず〈中盤〉向こう正面の1000m地点でマイネルミラノが外から強襲。一気にハナを奪い4馬身突き放した〈最終コーナー〉マイネルミラノ先頭で回り、プリメラアスールは馬に囲まれそのまま馬群に沈んでいった〈最後の直線〉マイネルミラノも直線ですぐに後続に捕まり失速。最後はプリメラアスールにまで交わされ10着となった。プリメラアスールは8着
▼逃げ馬短評▼
《プリメラアスール ◇ランクイン →10位》
ペースを落とした1000mで一気に外から交わされ、ラップ1秒3差の急激なペースアップを余儀なくされた。逃げてこその馬なので、2番手では本来の走りができず中間地点でこの馬のレースが終わってしまった
たしかに道中ペースを落としすぎたかもしれないが、ここまでの強襲は稀なこと。次走で自分の走りさえできればいきなりの活躍もありそう
《マイネルミラノ ◇ランク外》
ペースがおちたところでまくっていく判断は悪くない。しかし全力スパート状態でそれをやるのは無謀過ぎた
あれをやるなら最初から逃げればいいのだが、この馬はテンのスピードがないので自分から逃げられないようだ。騎手の手腕が問われる馬と言えそう

『マイルCS』 マルターズアポジー
◆勝ち馬◆ ペルシアンナイト 勝ち時計 1:33.8【平均11.73】
◆逃げ馬◆ マルターズアポジー(15着) 前半ラップ34.6【基準35.2】《Hペース》

逃げ馬展開 【スタート】やや立ち遅れたが、馬の間を割るように前に出てきたマルターズアポジー【中盤】3馬身ほどをキープしてペースを落とさず進行【最終コーナー】手綱を抑えながらでもペースは落ちず、リードを保ったまま直線へ【最後の直線】すぐにムチをふるってスパートをかけると、一瞬後続を離した。しかし残り200mで交わされると力尽き、そのまま後方に置き去りにされた
▼逃げ馬短評▼
《マルターズアポジー ◇ランクアップ 4位→3位》
スタートで少し立ち遅れて両側の馬に挟まれかけたが、素早い加速で割って出てきた。初のマイルG1なのに執念めいた逃げ足を発揮し、スピードに乗ってからはついてこられる者はなく”マイル最速”を証明した
《ダノンメジャー ◇ランクキープ 7位→7位》
マルターズアポジーの様子をうかがって、早々と番手競馬を選択。ペースとしては速めに流れたはずなのに、馬はもっと前に行きたがり掛かり気味のままの追走になってしまった
《ウインガニオン ◇ランクキープ 14位→14位》
外枠スタートもあってかあまり前を主張せず、6番手に収まった。道中、外を無理なく走っていたが最終コーナーで手ごたえが悪くなり、騎手のスパートの合図にも反応せず後方に下がっていた

『ジャパンC』 キタサンブラック
◆勝ち馬◆ シュヴァルグラン 勝ち時計 2:23.7【平均11.98】
◆逃げ馬◆ キタサンブラック(3着) 前半ラップ 36.3【基準35.9】《Mペース》

逃げ馬展開 【スタート】好スタートからすぐ先頭に立ったキタサンブラック。200m地点でワンアンドオンリーがスパートをかけて前を狙いにかかり一時的にペースアップした【中盤】1馬身半ほどのリードでペースを落とさない逃げを展開【最終コーナー】持ったまま隊列変更なく進行【最後の直線】直線に向くと手綱を緩めて加速。徐々にアクセルを開放していく指示でゴールを目指した。シュバルグランが追ってきて残り120mで交わされると差し返す足は残っておらず。最後はレイデオロにも交わされ3着入線となった
▼逃げ馬短評▼
《キタサンブラック ◇ランクイン 13位》
スタートで出る馬がいなかったためすんなり逃げる形となった矢先、200m~400mで2番手争いが激化して少しつつかれ気味にペースアップし11.2秒。その後はいつもの走りができた
次の有馬記念がラストラン。無事に走ってほしいと思う反面、スタートから思いっきり飛ばしていったらどうなるのか知りたい気持ちもある

『京阪杯』 ネロ★
◆勝ち馬◆ ネロ 勝ち時計 1:08.8【平均11.47】
◆逃げ馬◆ ネロ(1着) 前半ラップ34.3 【基準34.4】《Mペース》

逃げ馬展開 【スタート】ラインスピリットとソルヴェイグが飛び出たが、押して押して加速してきたネロが200m地点で先頭を奪った【最終コーナー】一瞬3馬身離した後、徐々に引き付けてコーナーの出口でスパート【最後の直線】外から並ばれながらもひと伸びし、後続を退けた
▼逃げ馬短評▼
《ネロ ◇ランクアップ 11位→6位》
今年に入って逃げられず惨敗を繰り返し年内引退を表明していた。ただ今思えば前走のダート挑戦で復調の兆しはあったのだろう。最後の直線での残り方は執念さえ感じる迫力だった
《ソルヴェイグ ◇ランクキープ 4位→4位》
スタートで前に出たが無理には前を狙わず。内から追い上げてきたネロを見て安心して番手競馬を選んだ
《フィドゥーシア ◇ランクダウン 2位→3位》
悪いスタートではなかったが、距離と枠を考えてか抑え気味での先行。残り500mで少し気合を付けたら一気に加速して先頭に立つほどの瞬発力を見せ、残り200mでバテて4着。瞬発力がありすぎてかえって乗るのが難しいのかもしれない。手のあった騎手が乗れば一変しそう

12月
『ステイヤーズS』 グランアルマダ
◆勝ち馬◆ アルバート 勝ち時計 3:43.0【平均12.89】
◆逃げ馬◆ グランアルマダ(6着) 前半ラップ 37.6【基準37.2】《Mペース》

逃げ馬展開 【スタート】ダラダラしたスタートをしたグランアルマダだったがムチをふるって追いまくり先頭に立った【中盤】2~3馬身のリードを保っての逃げ。残り1200mからシルクドリーマーが馬体を重ねてきた【最終コーナー】3コーナーで2番手に落ちると猛スパートに反応なく前に出られなかった【最後の直線】他馬がスパートをかけると後方に置いていかれた
▼逃げ馬短評▼
《グランアルマダ ◇ランク外》
前走、最後方からのレースになった時同様に今回もスタートでもたついた。しかしそれをあらかじめ分かっていたように、すぐにムチを入れて猛然と追った石橋脩騎手はファインプレーだったと思う
あのスタートを容認していたら、危なくこの馬は精神的な競争能力を失っていたと思われる。馬が「走らなくていい」という意識を持ち始めていた可能性があった
今回のアクションによる効果はどれほどか分からないが、次走以降また以前の先行力を取り戻していることに期待したい

『チャレンジC』 プリメラアスール
◆勝ち馬◆ サトノクロニクル 勝ち時計 1:58.6【平均11.86】
◆逃げ馬◆ プリメラアスール(9着) 前半ラップ36.5 【基準35.6】《Sペース》

逃げ馬展開 【スタート】好スタートから激しく押して先頭に立ったプリメラアスール【中盤】ペースを落とさず1馬身ほどのリードで展開【最終コーナー】第3コーナーでマイネルミラノが並んできたので抵抗するも、第4コーナー途中で交わされた【最後の直線】2番手で直線を迎えたが、勢いなくそのまま後方に沈んでいった
▼逃げ馬短評▼
《プリメラアスール ◇ランクキープ 10位→10位》
直後に馬がいるとペースダウンもままならないのかもしれない。ため逃げに持ち込みたい600m地点以降で、マイネルミラノのプレッシャーによってさらにペースアップしてしまった。先行馬がいない状態でないと、この馬の走りを発揮するのは難しそうだ
《マイネルミラノ ◇ランク外》
前走の負け方をなぞるような負け。陣営にまったく工夫が感じられなかった

『チャンピオンズC』 コパノリッキー

◆勝ち馬◆ ゴールドドリーム 勝ち時計 1:50.1【平均12.23】
◆逃げ馬◆ コパノリッキー(3着) 前半ラップ 36.2【基準36.7】《Hペース》

逃げ馬展開 【スタート】手綱を押して いち早く先頭に立つと、外のテイエムジンソクを制して逃げ体制に入ったコパノリッキー【中盤】1~2馬身のリードでマイペースの逃げ【最終コーナー】半馬身差にテイエムジンソクが迫ってきて直線へ【最後の直線】スパートをかけるとまっすぐ集中してゴールを目指すが、じょじょにテイエムジンソクに追いつめられた。ついに交わされたところでさらに外からゴールドドリームが飛んできて3着入線
▼逃げ馬短評▼
《コパノリッキー ◇再ランクイン 7位》
前走まで短距離路線を走っていたため、出足ですぐに先行できたのが大きかった。200m地点でテイエムジンソクと競る形になったが退け、中盤では後ろがペースダウンに付き合ってくれたので、思うがままのレース展開を作る事が出来た

《テイエムジンソク ◇ランク外》
力上位と思われたエルムSで”番手から仕掛けを待つ競馬”をして脚を余した2着となり、前走みやこSでは”コーナーで押し上げる競馬”をしたところ圧勝
このことから”前を意識して強気に乗るべき馬”ということをしっかり再確認したうえで、今回はまたエルムSそっくりの”中盤で控えて仕掛けを遅らせる競馬”をしてしまった。これは今までの経験が全く生かされない凡騎乗。いくらなんでも馬がかわいそうだ
”逃げて圧勝”のレースもある馬だが、その経験が活かされることはこれからもないかもしれない

《ケイティブレイブ ◇ランクダウン 7位→ランク外》
逃げたコパノリッキーのとなりだったので早めに控えて、包まれ気味の3番手で展開。砂をかぶっても最後までしっかり走り切り4着になったことから、今後は特に展開にこだわらない走りをしそう


『中日新聞杯』 ロードヴァンドール
◆勝ち馬◆ メートルダール 勝ち時計 1:59.3【平均11.93】
◆逃げ馬◆ ロードヴァンドール(3着) 前半ラップ 36.0【3F基準35.8】《Mペース》

逃げ馬展開 【スタート】五分のスタートから押して前に出て行ったロードヴァンドール【中盤】コーナーに入るとグッとペースを抑えて馬群を凝縮。その先頭を大きく離さずに走った【最終コーナー】横に並ばれ気味にコーナーを回るも、持ったままでギリギリまで抑えた【最後の直線】直線を向いてから全力スパート。ゴールまで足色衰えず粘りこみにかかった。外から凄いキレで差してきた2頭には交わされたが、他の差しはしのぎ切り、3着を確保した
▼逃げ馬短評▼
《ロードヴァンドール ◇ランクキープ 3位→3位》
得意パターンの”ため逃げ”を見事に遂行。スタート後加速して先頭にたってから、瞬時に1.9秒ペースダウンさせる見事なペースワーク
最後の直線はこの馬としては最大限の走りをしていたが、もう少し早くスパートしていれば勝利もあり得る感触だったか
とはいえ、まずはリズムが崩れかけていた”この馬のレース”をしっかりやったという意味で十分素晴らしい騎乗だったと思う

『カペラS』 ドラゴンゲート
◆勝ち馬◆ ディオスコリダー 勝ち時計 1:11.0【平均11.83】
◆逃げ馬◆ ドラゴンゲート(4着) 前半ラップ 34.0【3F基準35.5】《Hペース》

逃げ馬展開 【スタート】好スタートからほぼ馬なりで先頭に立ったドラゴンゲート【最終コーナー】半馬身差リードを保って手ごたえ十分の逃げ【最後の直線】直線入口で1馬身半突き放して逃げこみ体勢に入った。残り200mで失速したが4着で入線
▼逃げ馬短評▼
《ドラゴンゲート ◇ランクアップ 3位→2位》
集中力を研ぎ澄ませたキレイなスタートを決めグングン加速、先頭に立ってからも無理に抑えることなく1200mを一気に走った
逃げ馬ランカー6頭が集まった激戦だったにも関わらず先頭を走り、その上4着に残ったのは立派
《キタサンサジン ◇ランクダウン 2位→3位》
内から激しく押していったが、一足早くドラゴンゲートに前をとられてしまい馬込に閉じ込められる形になってしまった
《モンドクラッセ ◇ランクキープ 10位→10位》
スタートで前に出られず最後方の位置取り。しかし最後の直線で馬群を縫って追い込んでメンバー中最速の上りタイムで7着に入線。追い込み転向の可能性が見えた一戦だった
※ランキング1位だったエイシンローリンは引退のためランキングから除外

『ターコイズS』 リエノテソーロ
◆勝ち馬◆ ミスパンテール 勝ち時計 1:34.2【平均11.78】
◆逃げ馬◆ リエノテソーロ(6着) 前半ラップ 35.9【3F基準35.33】《Sペース》

逃げ馬展開 【スタート】一頭ビュンと出たリエノテソーロがさらに押して加速し200mで一気に2馬身離したところで抑えにかかった。しかしちょうどそこに外からペイシャフェリスがかかった状態で並びかけてきた。以降、抜きつ抜かれつで展開【最終コーナー】隊列そのままで馬群がかたまったまま直線へ【最後の直線】リエノテソーロが1馬身リードのまま逃げるも、残り40mほどで後続に交わされ6着となった
▼逃げ馬短評▼
《リエノテソーロ ◇ランク外》
素晴らしいスタートを切ったので、ジョッキーもその勢いに乗り追ったところ、すんなり先頭に立った。その後ペースダウンと、かかった馬に外から並ばれるのが同時に来てしまったのは不運か
タイム的にはスローながら、プレッシャーのかかる逃げになってしまった
《ペイシャフェリス ◇ランク外》
内のリエノテソーロがいいスタートだったため、ジョッキーがそれを見ながら押していたら、馬が完全にかかってしまった
無理のある走りのように見えたが、結果は勝馬と0.3秒差。結果論で言うと、ラップタイム自体は落ち着いていたので、ロス覚悟で一気に先頭に立った方が良い結果になったような気がする

『阪神C』 アポロノシンザン
◆勝ち馬◆ イスラボニータ 勝ち時計 1:19.5【平均11.36】
◆逃げ馬◆ アポロノシンザン(14着) 前半ラップ 33.6【3F基準34.07】《Mペース》

逃げ馬展開 【スタート】滑らかな加速ですぐに2馬身差をつけて先頭を確定させたアポロノシンザン。すぐにレースを落ち着かせにかかったところ、200mほどで中段にいたシャイニングレイが激しくかかってしまい、玉突き的に先団のペースだけがアップ【最終コーナー】トウショウピストと並んで展開【最後の直線】直線向いてスパートすると2馬身ほど離したが、その後は伸びがなく残り200mで交わされ馬群に沈んでいった
▼逃げ馬短評▼
《アポロノシンザン ◇ランクアップ 10位→5位》
すんなり抜け出して得意の”ため逃げ”に持ち込もうとした矢先に、外から暴走気味のプレッシャーを受けてペースアップを余儀なくされた。暴走馬は最下位だったので”不運だった”といえそう
着順は振るわなかったが初の重賞での”逃げ”を達成し、時計も33.6となかなか。大幅ランクアップで、今後はさらに上も目指せそう
《トウショウピスト ◇ランクダウン 5位→6位》
スタートからアポロノシンザンが抜けていたので、周りを見てほどほどに追って2番手につけた。しかし、その後に外からかかった馬が来てペースアップ
せっかく妥協して抑えたのに、結局逃げた時のような煽られ方になり、自分の走りが出来なかった

『有馬記念』 キタサンブラック★
◆勝ち馬◆ キタサンブラック 勝ち時計 2:33.6【平均12.29】
◆逃げ馬◆ キタサンブラック(1着) 前半ラップ 36.4【3F基準36.9】《Mペース》

逃げ馬展開 【スタート】好スタートから押してすんなり先頭に立ったキタサンブラック【中盤】グングン飛ばしていく姿勢も見せたが、後続は全くの無プレッシャーでペースをガクンと落とした【最終コーナー】3コーナーから楽な手ごたえで徐々に加速し先頭キープ【最後の直線】直線手前からスパートをかけると誰もついてこれずに3馬身離した。その後遅れて差し馬が足を伸ばしてきたが、影も踏ませず先頭ゴール
▼逃げ馬短評▼
《キタサンブラック ◇ランクキープ 13位→13位》
引退レースなので武豊騎手も飛ばしていこうというスタートのアクション。しかし他馬たちは全馬抑えた走りをしたので「いくらでもペースを落とせて、スパートのタイミングも自由」という、この上なく楽な展開に
結局今回は、他の騎手たちがあまりに怖がってしまっていて、キタサンブラックのベストパフォーマンスを出すまでもなく勝ってしまった印象
名残惜しいレースになったが、続きはこれから生まれてくる産駒たちに期待。この最強の先行力は遺伝してほしい
